- ページ26
鏡に映る自分は、ひと回り程膨らんだ?様な気が……
いや、気なんかじゃない。骨張ったというか、筋肉質になったというか……何故か分からないが、確実に体格が良くなっている。
『体型が変わる服…?何でそんな、……!?』
自らを上からまじまじと見下ろしていき、下半身部の衝撃的な変化に一瞬 言葉を失ってしまった。
女の私にはある筈の無いモノが…!あ…ある!?どういう事!!??
『お…男になってる!?でも脱いだら無くなる…!?どうなってるの!!??』
そのままゼイゼイと息が上がるまで着脱を繰り返し確認をした私は、やっとこのウェアが性別を変える魔法の服だという事に気がついた。
着ている間は擬似の肉体が存在する…勿論服の上からなら触覚もある。不思議…
『でも、どうしてヴィルさんはコレを毎日着ろって……彼女も着てるのかな?
…そういやメモに、女だってあまり言うなとも書いてあったけど、そこまでして性別を隠す理由って……
もしかしてここって……女性蔑視な学園だったりする…?』
クロウリーさんはそんな事言ってなかったけど…って、実際にそうであっても言えないか……この学園、明らかに男子生徒のが多そうだったしなぁ……
『エースは置いといて…デュースはそんな節、全く無さそうだったけど…うーん……』
ウェアの真意は分からないけど…とにかく、これから会う人達には、出来るだけ女だってバレないように気をつけようかな…
頂いたお礼に行った時にでも真意を聞いてみよう。
ウェアの上から制服を着る。やはり少し体格が良くなった所為か、昨日より服の緩さも多少マシな気もする。
『よし、最後に香水…っと』
林檎の香水瓶を手に取り、手首にふる。ふわりと優しい花々と林檎の甘酸っぱい香りが私を包む。
『…!すっごく良い香り……』
良い香りに包まれ、気分も良いまま朝食を作り始めた。
丁度3人分のトーストが焼き上がった頃、玄関の方からドアをノックする音が…
『……ん?こんな朝早くに誰だろ?』
『はーい』と玄関戸を開けると、そこにはデュースが立っていた。
『デュース!おはよう』
デュース「おはよう A。朝早くにすまない。実は聞きたい事が…」
『もしかして、エースの事?』
デュース「…ああ。お前が知ってると言う事は、やはり此処に来てたか…悪い」
『大丈夫!部屋だけは腐るほどあるしね。
ちょっと待ってて、起こしてくる』
申し訳無さそうに眉を下げるデュースを残し、談話室へと向かった。
52人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ぬ(プロフ) - 平凡な人さん» コメントありがとうございます(*^^*)楽観的でちょっと抜けてる監督生ちゃんと、愛重めのユウくんの今後も楽しみにして頂けると嬉しいです! (2022年7月29日 18時) (レス) id: 43846487a8 (このIDを非表示/違反報告)
ぬ(プロフ) - おれんじさん» お返事遅くなりすみません!こちらこそいつもありがとうございます!(ᵔᴥᵔ) (2022年7月29日 18時) (レス) @page36 id: 43846487a8 (このIDを非表示/違反報告)
平凡な人(プロフ) - ぬ、主ちゃんがかわゆいッッ!!ユウくんが出てきたのにはびっくりしました!ヤンデレ…ですかね?いつもありがとうございます!次も楽しみに待っておきますね!更新お疲れ様です! (2022年7月29日 15時) (レス) id: 5666188338 (このIDを非表示/違反報告)
おれんじ - お知らせ了解です!いつもありがとうございます! (2022年7月25日 21時) (レス) @page36 id: 1b74a0ce77 (このIDを非表示/違反報告)
ぬ(プロフ) - おれんじさん» いつもありがとうございます(*^^*)コメント頂けてとても励みになります!来週も更新出来るように頑張ります! (2022年6月10日 17時) (レス) id: 43846487a8 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:ぬま | 作成日時:2022年4月18日 10時