二人の陰陽師に恋をする・・・かもしれない。

5話 ページ6

五鏡止水の間

有馬さんについて行き、私たちは近所の神社の地下に来た。

そこに有馬さんたちが言っていた幹部らしき人がたくさんいた。

この町にこんなところがあることは知らなかった。

陰陽連はいろんなことを隠している。特にこの人は。

チラッと私の横を歩いている人・・・有馬さんを見る。

なぜか私も来いって言われた。簡単に言えば、無理やり連れて来られたのだ。

嫌な予感・・・じゃなくても、何かが起こる。それだけは感じた。


いつの間にか、この間が見渡せる場所についた。

いるのは、有馬さんと私とじっさまと絹さん。

有馬 「やあ諸君お待たせ‼‼陰陽頭、土御門有馬だ‼ご足労頂き感謝するよ‼」

この間にいる人たちに向かって有馬さんが挨拶をする。


有馬 「集まってもらったのは他でもない！

今日は皆にと〜〜〜っても嬉しい超々ビックニュースを持ってきたんだぜ
イェ〜〜〜〜〜〜〜〜イ‼‼」

「イェ〜〜〜〜〜〜〜〜イ」は要らない！

ていうか、相変わらずテンション高いなぁ。


有馬 「数日前行った式占(占い)によって天から素晴らしいお告げが・・・神託が下った‼‼

この神託によれば僕ら陰陽師とケガレの長い戦いに遂に！遂に‼遂にっっ‼‼
終わりがやってくると言うのだっ‼‼」

有馬 「そう！この神託こそ・・・神子の出現を啓示するものに他ならない‼‼」

美琴 「神子が・・・遂に・・・‼」

私が少し驚いていると、有馬さんが神子の説明に入った。

神子は、大陰陽師、安倍晴明の生まれ変わりとされる最強の陰陽師。

全てのケガレを祓い、戦いに終焉をもたらす存在。

だけど重要なのは、神子が誰なのか。あるいは神子に関係するのが誰なのか。ということ。

有馬 「化野紅緒君‼前へ出てきてくれるな！？」

紅緒ちゃんが呼ばれた。

周りにいる幹部の人たちは一気にざわつき始めた。期待のまなざしを向けながら。

まぁ、紅緒ちゃんが選ばれても何の問題もないけどね。

ところが、

有馬 「ではもう１人、焔魔堂ろくろ‼」

美琴 「な、なんでろくろが・・・」

なぜかろくろまで呼ばれた。

ろくろは関係ないはず。だってもう、陰陽師じゃないから。どうして・・・？

ろくろと紅緒ちゃんを揃え、有馬さんが勝手に「西の最強、東の最強」とおだて始めた。

そしてその次にも衝撃的な発言が。

有馬 「お互い相手をケガレだと思って殺すつもりで全力で戦いなさい。」

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