Call My Name ！ IV (ページ43)

今日:3 hit、昨日:8 hit、合計:685 hit

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【「只今より本日のメインイベント、WBOフライ級タイトルマッチ10回戦を行います！………」】

「小娘、大丈夫か」

　アナウンスが鳴る。私の出番だ。不意にジジイ＿私のコーチの鴨川＿が話しかけてきた。この"大丈夫"は昨日の計量オーバーのことだと直ぐにわかった。

「大丈夫、問題ない」

　私はそれだけ言って会場に入る。熱気が私を襲った。わーきゃーと観客が騒ぐ中を衣装をはためかせながら歩く。アナウンスが再び鳴った。

【「デビュー以来8連続、全てKOという脅威の女、メキシコからの挑戦者リチャード・マルチネス！！！

　迎え撃つのはチャンピオン鷹村朱！！！アマチュア、五輪、プロと500戦と経験豊富！しかもその殆どがKOという最強という称号をほしいままにした女、鷹村朱！！！

　両者向かい合ったところで国家斉唱です！」】

　煩い日本の司会の言葉を聞きながらリングに降り立った私は相手と向かい合う。肌ツヤがいい。コンディションは良さそうだ。

　だが私は………正直、身体が重い。減量失敗したのだ。筋肉をつけようとして…………って、言い訳しても仕方が無い。

「「「「タ、カ、ム、ラ！タ、カ、ム、ラ！！！！」」」」