Call My Name ！ Ⅱ (ページ30)

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#77 ページ30

＊

「あ」

黄瀬はふと思う。今俺と朱センパイしかいないじゃん。何を真面目に勉強してんだ俺。折角の二人っきり、なにか話そ＿＿＿…………

そう思い、顔を上げると＿＿＿＿センパイはペンを持ったまま目を閉じてる。寝てる…………？

そういやセンパイ授業中も寝てるし、勉強すると眠くなるタイプなのかも…………でも起こさないと桜センパイが来たら怒られるよな…………………

なんて思ってるとかっくん、と朱センパイが前のめりになった。まずい、センパイの顔が机にぶつかる。黄瀬は咄嗟に立ち上がって朱と机の間に手を置いた。するとその手に朱の顔が落ちる。

セーフ……………………。

ズキズキと痛む手をそのままにしながら朱を見る。朱はスピスピと寝音を立ててぐっすり寝てて。…………寝顔はこんな風なのか。

黄瀬は下敷きにされた手をそのままにもう片手で朱の顔を覆う髪を指で耳に掛けた。

さらさらと自分の指に触れる綺麗な銀髪、いつも不機嫌そうによせてる眉が綻んでて、いつもきつく結ばれてるのを少しだけ開けて静かな寝息を立てる淡いピンク色の唇……………………

＿＿＿＿＿＿＿あ、やばい。

自分の顔が朱に吸い込まれていくのを感じる。理性はやめろ、と警報を立ててるけど本能がそれを無視する。だめだ、やめろ、ダメだ＿＿＿＿＿＿