私立ヘタリア学園〜イギリスとの恋物語〜last part

２２４話　なんてね ページ1

クリスマスイヴの日。
二泊二日の弾丸イギリスツアーが始まった。

飛行機に乗って数時間、空港からお迎えの車でさらに数十分＿＿＿私たちはついに到着した。


A「久しぶりのイギリスの家だ〜」

イギリス「俺も帰ってくんの久しぶりだな。マウリツォ、荷物とAの案内を頼む」


マウリツォ、と呼ばれた男の人はイギリスの秘書らしい(空港からここまでの車の運転もしてくれた)

人当たりの良い笑顔の好青年だな〜。


マウリツォ「はい、イギリスさん」

イギリス「俺はちょっと他の奴らに挨拶してくるから。またあとでな」

そう言うとイギリスは庭園の方へ向かっていった。

マウリツォ「ではAさん、どうぞこちらへ」
A「は、はい。ありがとうございます」



・



・



マウリツォ「ここがお部屋です。あるものは好きにお使いください。荷物はこちらでよろしいですか？」

A「ありがとうございます！そこで大丈夫です」


案内されたのは二年前泊まったのと同じ部屋。

なんだかいろいろ思い出すなあ。

日本の部屋に行って、少女漫画読んで、恋について知ろうとして……

……懐かしいな。


マウリツォ「夕飯の準備ができ次第呼びに来ます。それまでゆっくりなさってください」

A「あっ、何かお手伝いします！」

私が慌てて申し出ると、マウリツォさんは微笑んで
「それでは私たちの仕事が無くなってしまいますから」と言った。

マウリツォ「イギリスさんもそろそろ戻って来ると思いますし！Aさんはお相手をお願いします」


そう言われると引き下がるしかない。


A「わかりました。出来ることがあったら呼んでくださいね？」

マウリツォ「ふふ、かしこまりました」


ぺこ、と一礼してマウリツォさんが部屋を出る。
それと入れ替わりでイギリスが入ってきた。


イギリス「なにか不備はないか？」

A「ないよ〜。至れり尽くせりで申し訳ない気持ち……」

イギリス「いいんだよ、俺の客だからな。俺の部屋は隣だから何かあったらいつでも呼べよ」

A「はーい」


そっか、イギリスの部屋は隣なんだ。

じゃあ寝る時は別々か……そりゃそうだよね。
あっ、いや、別に何か期待していたわけではないんだけど……！ｺﾞﾆｮｺﾞﾆｮ


イギリス「どうしたA？百面相して」

A「いや、なんでもないです気にしないで」
イギリス「……そうか？」




でも、ちょっと残念だったな……




＿＿＿＿なんてね。

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