Episode5 ラブレター ページ7
ファンクラブが発覚してからしばらく経ったある日＿＿＿＿
「……わ」
下駄箱の中に、一通の手紙が入っていた。
シンプルな封筒には綺麗な字で「A様へ」と書いてある。
差出人の名前はない。
アルと菊が私の手元を覗きながら言った。
「なんだいそれ？ラブレターかい？」
「開けてみてください、Aさん」
「えええ？ラブレターなんて、まさか、そんなこt」
「ぬわんだってぇぇ！？ちょっとその手紙、お兄さんによこしなさいッ！」
『ラブレター』という単語に反応してフランシスが叫ぶ。
「ぅわっ、ちょっと！……急に大声出さないでよ、びっくりするじゃんか」
「あ、ごめん＿＿＿＿だがそんなことは今はどうでもいい！Aにラブレターを送るなんて……そんな抜け駆け、会長のお兄さんが許さないよッ！」
「それなんだけど、フランシスって副会長じゃないの？アーサーが言ってたけど」
「彼氏になった奴なんか除籍だ除籍！よって繰り上げで俺が会長なの！くそっ、羨ましい」
そう言い喚くフランシスを無視して封を開け、便箋を取り出す。
【Aさんへ
突然こんな手紙を読んで、戸惑っていることと思います。すみません。
しかし、どうしても貴方に伝えたいことがあります。
放課後、体育館裏に来てください。
僕はずっと待っています】
「……ふぅん、放課後に体育館裏へ来てください、か」
「ベタですねえ！でもそれがまた萌え」
「どんな男か楽しみだな！」
「楽しみだな！じゃなくて……」
盛り上がる菊とアルに、フランシスが苦い顔をする。
そんな彼に向かって、私は指でOKのサインをして満面の笑みで言った。
「大丈夫だよ、断り方はアーサーから聞いてるからっ☆」
「ちょっ……聞いてるからっ☆でもなくて……そんなところでバカップルっぷりを発揮しなくていいからね！？お兄さん泣いちゃうよ！？」
「え？マジ！？見たい見たい！！」
「アルフレッドさんスマホの用意は！？」
「もちろんOKさっ★」
「お、お前らなんか嫌いだっ！(泣」
カシャシャシャシャシャ(連写)
「アル、それHIMASANで送っておいて。アーサーに見せるんだ〜」
「All right.面倒だから全部送っていいかい？」
「だめっ！ちゃんと美しいお兄さんを厳選して！！」
「フランシスさん、転んでもただでは起きませんね……」
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留佳(プロフ) - milkteaさん» ありがとうございます！喜んでっっ (2015年10月25日 19時) (
レス) id: f95be04ee3 (このIDを非表示/違反報告)
milktea - とても素敵な小説だと思います！あの〜良ければお友だちになっていただけませんか？？ (2015年10月14日 15時) (レス) id: 10936bb74d (このIDを非表示/違反報告)
留佳(プロフ) - マリニさん» ありがとうございます！！！ 全然更新せずに申し訳ないです (´･ω･`) 今月中に1話は必ず更新します！ (2015年6月5日 20時) (レス) id: f169f8f483 (このIDを非表示/違反報告)
マリニ(プロフ) - この作品ホントに大好きです！更新楽しみにしてます！ (2015年6月3日 22時) (レス) id: c551b84f25 (このIDを非表示/違反報告)
朱雀(プロフ) - 留佳さん» うまく出来たかな？(レス遅くなってごめん！) (2013年5月30日 19時) (レス) id: 1f4d45d945 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：留佳 | 作者ホームページ：
作成日時：2011年4月17日 18時
