Episode36 ビデオ通話しよう ページ38
「ちゃんと映ってる？」
「ああ。大丈夫だ」
「ん、よかった。こっちも大丈夫だよ」
____私は今、教室でアーサーとビデオ通話をしている。
攻めの姿勢で恋愛すると決めたからには実行せねば！ということで、私から提案した。
私のスマホの画面いっぱいに彼の姿が映る。
事故の時の包帯も取れており、元気そうな姿に安心した。
久しぶりに顔を見て話ができるから、なんだか緊張しちゃうな……と、思っていたけれど。
「Hey アーサー！久しぶりなんだぞ」
「こんにちは、アーサーさん」
「やっほ〜。あれ？キャシーちゃんはいないの？」
スタートから既にわちゃわちゃしており、そんなものはすぐに吹き飛んでしまった。
……二人きりはハードルが高かったのでいつもの三人にも参加してもらったわけだけど、アーサーをドキドキさせるっていう私の目標からは遠ざかっている気が……
「難しい顔してどうしたんだい、A？」
「えっ！？や、なんでもない！」
「そうかい？」
「ねーキャシーちゃんはー？」
「キャシーはいねえよ。そっちと時間が違うんだからしょうがねーだろ……って、前にもお前とこんなやりとりをした気が……」
「ウソ、お兄さんとのこんなやりとりで記憶戻っちゃう感じ？ノーロマンだけど大丈夫？」
「いや、さすがに戻らねえな。そんな気がしただけだ」
アーサーの様子を見て、菊が微笑んで言った。
「あれから三週間ですものね。だんだん記憶が戻りつつあるのかもしれません」
「だったらいいけどな。お前らにも迷惑かけて悪い」
「あ、アーサーが謝ったんだぞ……！？」
「はあ！？俺をどんなやつだと思ってんだよばかぁ！」
懐かしいやりとりに頬がゆるんだ。
記憶が無くても性格は変わらないんだなあ……
と、その時。
「____あ、その顔」
ぽつり、とアーサーが呟いた。
顔？誰の？
「誰か今変顔でもしてた？」
「してないぞ」
「美しくないからしてない」
「してませんね」
「いや、変顔じゃなくて……A、そんなふうにも笑うんだなって……」
「え」
「悪い、何言ってんだろうな俺。忘れてくれ」
______！？
アーサーが赤くなってる……！
これは、この前の「いっぱい食べる君が好き」作戦が成功してるってことでは……！？
笑顔が武器って本当だったんだ____！
……せっかくアーサーとビデオ通話をしていたというのに、私は舞い上がってしまってその後何を話したのかよく覚えてない。
＊通話後 おまけ
「私、一生ついていきます菊師匠」
「よろしい」
ラッキーアイテム
革ベルト
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留佳(プロフ) - milkteaさん» ありがとうございます！喜んでっっ (2015年10月25日 19時) (
レス) id: f95be04ee3 (このIDを非表示/違反報告)
milktea - とても素敵な小説だと思います！あの〜良ければお友だちになっていただけませんか？？ (2015年10月14日 15時) (レス) id: 10936bb74d (このIDを非表示/違反報告)
留佳(プロフ) - マリニさん» ありがとうございます！！！ 全然更新せずに申し訳ないです (´･ω･`) 今月中に1話は必ず更新します！ (2015年6月5日 20時) (レス) id: f169f8f483 (このIDを非表示/違反報告)
マリニ(プロフ) - この作品ホントに大好きです！更新楽しみにしてます！ (2015年6月3日 22時) (レス) id: c551b84f25 (このIDを非表示/違反報告)
朱雀(プロフ) - 留佳さん» うまく出来たかな？(レス遅くなってごめん！) (2013年5月30日 19時) (レス) id: 1f4d45d945 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：留佳 | 作者ホームページ：
作成日時：2011年4月17日 18時
