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「あ、未解決問題の人だ。何でバレー部なんかに来てるんですか？忙しいんじゃ？」
月島蛍は自分よりも40cmは低い冷泉を見下ろし、珍しいと言ったように告げた。
「未解決問題？ってなんだ？」そう日向が訪ねると、月島は呆れたように溜め息を吐いた。
「バレー馬鹿の君にはバリボーに載ってたって方が分かりやすいかな？
別の論文の内容でバレーに流用できるものが多かったから、協会の人が注目したんだよ」
「バリボー！！？？なんでそんな有名人が烏野に！？」
「有名人が烏野に来たんじゃなくて、烏野の生徒が有名人になったってコト。取材とかめちゃくちゃあったらしいじゃないですか」
へらへらと笑っているものの、月島の目は全く笑っていない。
恐らく冷泉を見下している。身長の差があるからなのか、テレビで見た有名人がこんな変人だったことに対する嘲りなのか。
笑いをこらえていた2年に早く練習に戻れとでも言わんばかりの表情を見せる。蛇に睨まれた蛙のように肩を跳ねさせた4人はすぐに練習に戻った。
満足そうに笑顔を浮かべた冷泉は、その様子を見ていた3年に近寄って話しかけた。
「久しぶり、澤村さん、スガさん。ここに来るのも数ヶ月ぶりだよ。
1年もそれなりに入ったんだな、頑張れよ主将」
「相変わらずだな、冷泉。1月からは学校にも来てなかったんじゃなかったか？色んな場所に引っ張りだこにされてたが、もう落ち着いたのか」
懐かしむような表情で声をかけた澤村だったが、途中からは友人と話すような軽いトーンで話し始めた。
「いや、まだ全然だ。マスコミというのはしつこいな…。
…あ、そういえば烏養の爺さんはどこだ。もう復帰してるんだろ？あれに見つかるとマネージャーの真似事をしなければいけなくなるのでな。見つかる前に逃げないと」
そんなたわいもない話をしながらも冷泉は練習を見続け、時折2年や3年の部員に口を出していた。
その様子はさながらコーチのようでもあったが、1年には口を出していないところを見るに、彼女とってはただの「部外者からのアドバイス」に過ぎないのだろう。
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森谷きのこ(プロフ) - ひよりさん» コメントありがとうございます。気を付けているところやこだわっているところを褒めていただき、嬉しい限りです。細々とではありますが続けていくので、これからもよろしくお願いします。 (4月4日 22時) (
レス) id: 8dba170153 (このIDを非表示/違反報告)
ひより(プロフ) - 文章の構成、 情景や感情の表現、言葉選び諸々凄い丁寧で素敵でこの作品に惹かれました！楽しく読ませてもらってます！ (3月31日 1時) (レス) @page19 id: 67c39a707a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：森谷きのこ | 作成日時：2024年2月26日 10時
