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「…私、友達がいないんです。」
恭介「友達が…?」
「…私この学校に来たのに、お嬢様じゃないから浮いちゃって…」
恭介「あのいつも話してる男の子は違うの?」
「颯は仲良くしてくれるけど、実際よく分からないんです。女の子は友達どころか嫌われちゃって」
こんな重い話、きっと困っているよね
恭介「仁科さんはお嬢様じゃないからって遠ざける子と仲良くなりたい?」
「それはちょっと…」
恭介「それでいいんだよ、無理しなくても」
先生…
先生は優しい笑顔を見せてくれた。
私は先生の顔を見て、胸が苦しくなった。
恭介「自分を持って、堂々といる事が大事だよ!仁科さんが思ったように動けばいい、そうしたら仁科さんの事みんな分かってくれるよ」
「…はい」
先生の言葉一つ一つが優しくて胸にしみる。
こんなこと言ってくれる人、初めてだった。
こんなちっぽけな存在の私に、先生は気づいてくれた。
それがどれだけ嬉しいか…
「あ、先生!小説読んでみてください」
恭介「持ってるの?」
「はい!」
私はカバンからノートを取り出して先生に渡した。
私の世界を少しでも…見て欲しいって思ったから
先生にもっと、近づきたいって思ったから

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狼狐(うるふぉっくす)(プロフ) - 人を好きになった自分を責めなくていいんだと勇気づけられました! (2月13日 21時) (レス) id: df161cba77 (このIDを非表示/違反報告)
はるか - 号泣しました!!風花ちゃんと理奈ちゃんの性格の変化が面白い!!そして何より主人公の設定が最高!! (12月12日 23時) (レス) id: 46458d1a7e (このIDを非表示/違反報告)
チョコ - 完結おめでとうございます! 最後ハッピーエンドでよかったです〜! (11月17日 20時) (レス) id: b8ba54da77 (このIDを非表示/違反報告)
星葵 - とっても面白くてすぐ読んでしまいましたw続編待っています。 (11月2日 17時) (レス) id: 6a9f6cbaca (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:セピ | 作成日時:2020年10月31日 18時