ひとつ屋根の下にいるあいつ【角名 倫太郎】

修行 ページ42

「ぷはっ…A！」



嘘だろ…


Aの浮き輪は俺のすぐそばに浮いていたが、浮き輪の中身のAがいない


絶対足つかないだろあいつ！てか泳げんのかよ！？


慌てて潜るとすぐ近くに沈んでいるAがいた



腰を両手で掴む



「おい！！大丈夫か！水吐け！」



『ゴホゴホ！ゴホッだ大丈夫！……ぁぁぁあ！』



「はっ？どうしたんだよ」



『ヤバイヤバイヤバイ！！！』

俺の首に右腕は絡ませてるけど左腕を胸に巻きつけていた



「おい…まさか…」



『ビキニ流された…』



「はっ！！？！」



『どどどどうしよう！あー！！あった！』

Aの指差す5メートル先くらいにピンクの布きれがあった
さっきまでそこにあった浮き輪も流されていた


「とにかく俺取ってくるから！」



『ちょっと待って！手離したら溺れちゃう！浮き輪ないもん！片手辛い！！滑り落ちそうだよーー！！』



「あぁ！もうなんでこんなとこ来たんだよ！！」



「どうしたー？なんかあったかー？イチャつくなよ〜角名と福山〜」



「やばい…」



『やばいよ…』

少し遠くにいるクラスの男子が俺たちの方に目を向けていた



『近づいてこられたらバレる！でもおおお落ちる！』



「しっかりつかまってろよ！あまり、上がるな！
見える！背中に回れ！」

波が押し寄せて支えきれなくなりそうで背中にいかせた



『倫太郎！落ちるー！！』

こいつ…とうとう両手で首にしがみつきやがった




おかげで…
ダイレクトに背中に胸の柔らかさが伝わる



辛っ…辛いです…
なんの修行だよこれ…

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