学園生活 【オリジナル】

八話目【A子は瑛子】 ページ10

「つまり、葵の話したことが違うと瑛子さんが言い、それに葵が反発して、またそれにつかっかった瑛子さんが暴言をはき、それに怒った葵が文句を言い、瑛子さんが反発して取っ組み合いになった、これであってますか？」

　とまぁ、こんなとこ……ちなみに、瑛子(えいこ)さんはA子さんのことね。てか、A子ってさ、あの、うん。恋は盲目…なんだよ…

「はい……」

　雪野さん…お疲れ様…止めても止まらないんでしょ？葵って変なとこで頑固だもん。葵の頑固さは大変なんだよな…いつの日かの話なんだけど目玉焼きには醤油！ってずっと言ってたもん、他の派閥も認めて…


「…そこの二人、ちょっと落ち着きましょう？」

　兄さんがいまだに取っ組み合いをしている二人を止めに入る。

　取っ組み合いを止める前に巻き込まれそうなんだけど……

　あれ？兄さんは一番連れてきちゃいけなかったんじゃね？

　A子ちゃんの好きな人って兄さんじゃん。連れてくる人材ミスった…でも、兄さん以外の星持ちに仲いい人なんていないんだよね…いや、一条と御影さんはついてきてくれるだろうけど…一条は嫌だし御影さんには頼めんかった…忙しそうで

　兄さん？暇そうにしてたよ？

　あ、兄さんが二人の会話に巻き込まれた。

「望月様！望月様はこの女に脅されているのですよね！？」

　えーこちゃぁぁん！！あの、思考を！思考をぉぉ！恋ってこぇ

　兄さん顔に出してないけどドン引きしてるからね？何言ってんのこいつ？って

「だから違うって！」

　葵…何故だろう何故か私はA子ちゃんを庇わなければいけない気がする…じゃないと、A子ちゃんが悪役になっちゃうわ！

　いや、悪役なんだけどさ。甘やかされてるんだよ…A子ちゃん…だからっ、だからあんなに太って！努力もしないで！親がそんなんだから！


「…脅されてはいませんが」

　兄さんがA子ちゃんへと言葉を返す


「そんな！嘘ですよね！？」


　いや、A子ちゃん、嘘じゃないから。ね？

　どうでもいいけど、A子ちゃんは痩せてる部類に入る子なんだけどね。努力は知らん。見た目を保つ努力はしてんじゃないの？知らないけど。

　太ってる下りはただのノリ。何かというと私のがヤバイ。基準に入るけどね？


「ほら！」

　何がほら！なの？葵…私はたまに君が心配だよ…なに言ってるんだろ

「はぁ？」

　ほらぁ、A子ちゃんを煽っただけじゃん

「…一旦落ち着いて話しましょう」

　そして、これが思考放棄した兄さんの回答です

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