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『えーっと、炭治郎鬼四体と戦ってたの?加勢した方が良さそう?』
「A違うんだ。こと人たちは鬼だけど俺たちの敵じゃない」
『は?言ってることが矛盾してるよ炭治郎。鬼は敵、そうでしょ。例外は禰豆子のみ他はみんな地獄行きだ。私の目は間違わない』
「A聞いてくれ、この人たちは…珠世さん達は過去を悔やみ人助けをしている優しい人たちだ。珠世さんからは絶えず優しい匂いがする」
『騙されてるんじゃない?実際その珠世とかって言うやつは人間をたくさん食ってる、…殺してる。その過去を幾ら悔やんだとしても、赦しが与えられるとは限らない。過ちを悔やみ、懺悔したからと言ってどんなに重い罪でも赦される、極楽浄土に行ける。それが仏教の考え方だ。それが崇拝するのは仏であって神ではない。私は神だ、仏とは違う。私はそう言う罪人を冥府に誘うのが仕事だ』
優しい人という炭治郎の言葉に苛立ち、少し殺気を込めて言った。
人を殺したものが優しいはずがない。これは私の持論だが、罪を起こした瞬間人は変わる。
ある人を例にあげよう。
ある人(以下A)はある日一人人を殺した。自分が人を殺したてしまったことにひどく動揺し、冷静さをら失った。自暴自棄になってたくさんの人を殺した。
冷静さを取り戻したAは自分の犯したことを悔やんだ。悔やみ悩んだ末にA選んだ道は人助けだった。
人を助けることで自分の罪が少しでも許されたら、そんな一縷の希望に縋って。
しかしAの中には殺人が楽と感じている自分ができてしまった。
二重人格とでも呼べようか、最初は懺悔の人格が楽の人格を抑えていたものの、楽の人格が表に出てしまった。
Aはまた、人を殺し始めた。
Aのような末路を辿ったものはごまんと見た。
珠世とやらの過去を見る限り、Aと類似するものが多くあった。
逃してやる価値も、信じてやる価値もない。長年生きるとそう感じるようになってくるものだ。
長年生きると…ね、
「貴様ッ珠世様になんたる無礼をッッ!!」
「っ……愈史郎……Aさんのおっしゃることは正しいです。どれだけ悔やんでも、何も変わりません。殺してしまった人も戻ってきません。でも私は、この命ある限り懺悔し続けようと思うのです。鬼舞辻を討つその日まで。どうか、信じていただけませんでしょうか」
「た、珠世様おやめください!この気狂いに頭を下げる理由などありません!」
どう言って土下座をしてきた鬼。
この時私はなぜ彼女に、慈悲を与えたのか、未だ理解できない
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作者です - 廣岡唯殿さん» 頑張ります!待っててください!! (2022年3月13日 22時) (レス) id: 8d6640189c (このIDを非表示/違反報告)
廣岡唯殿 - 面白い続きが観たい… (2022年3月11日 22時) (レス) @page34 id: 4e6dbece94 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:Δ | 作成日時:2021年12月31日 11時