プールサイドの白鳥 (ページ9)

今日:13 hit、昨日:27 hit、合計:115,064 hit

９ページ9

You side

彼から受け取った飴をスーツのポケットに入れて
職員室に向かう

一呼吸おいてから職員室をノックする
「失礼します…」

そう言って職員室を開ける

職員室内ではコピー機が動き、先生方がドタバタしている

「おはようございます…」
忙しそうな雰囲気に押されながらも挨拶し、邪魔にならないように隅で小さくなっていた

「もしかしてAさん？」
声する方を向くと眼鏡をかけた男性が立っていた

「あ、神崎先生！」

前に挨拶に来たと時にご挨拶をさせていただいた指導教諭の神崎先生が立ってらした

「あ、ごめんなさい、こんなとこ突っ立ってて」

「いえいえ、思ったより早くいらしたから、そしたらこっち来てください」

私は神崎先生の後ろについて職員室内を歩く

“先生”とは生徒の前に立っている時だけが仕事じゃない

教材研究に指導案作り
クラス運営、行事運営、課外活動運営

と多岐にわたる
放課後は生徒たちに付きっきりだからこそこの朝の時間は先生たちにとっては一分一秒大切なんだ

私は職員室と併設されている相談室に通され、校長先生、副校長先生に挨拶をした

その後、生徒たちがちらほら登校してきた構内を神崎先生が担当教科や担当クラスの確認をしがてら案内してくれた