ＨＥＬＬＯ，Part1 (ページ14)

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14.あの時の俺の話和也ページ14

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やれって言われたことは何でも、貪欲にやってきたつもり。

その結果が今だって思ってる。

国民的アイドルとか呼ばれちゃってね。

いや恐縮ですわホントなんてね、思ってるし、よく口にするけどね？

それは俺だけじゃなくて他の4人も同じだろうし

それが嵐ってグループだから、周りへの感謝を忘れたくないわけよ。

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『はい、オッケーです。今日もいい顔で撮れてますよ。』

パシャパシャと光るカメラのフラッシュ。

スーツを着た俺と、背中を合わせて腕組みのポージングをする共演の女優。

主演ドラマが決まってから、今回初めて顔合わせした、今をときめく若手の子。

初回のこの日は宣伝用ポスターの撮影のみだった。

『お疲れ様でしたー。』

撮影が終わると、わらわらとペットボトルのお茶を持ったスタッフやら

タオルを持ったスタッフやらが群がってくる。

和也「あぁいいですよそんな、自分でやりますから(笑)」

にこやかにペットボトルは受け取りつつ、タオルはお断りしとく。

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嵐としてキャリアを積み重ねてきたことは紛いもない事実。

けれども

会う人会う人がペコペコしてきたり、気を使ってくれたり

今みたいにホラ、撮影終わりのお茶とかタオルとか

…俺としてはちょっと、そういうの好きじゃないのよ。

俺ごときにそんな…ね？

むしろ貶されるのには慣れてる。

この世界の中で位置付けるとしたら、まだまだ大層な方じゃないし。

いつから俺、そんなお偉いさんになったんだか。

そう思うわけよ。

何にも知らないでスゲー人たちにくっついてった若い頃が

今じゃ少し羨ましくも思える…なんてね。

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だから、さ。

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―ガッシャーーーン！！！

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あの子の存在が、俺の中で予想以上に衝撃だったのかもしれない。

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例えるなら、目の上のたんこぶっていうか…。

意味全く違うけど、それなのよ。ホント。

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