衝撃 ページ42
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着いたのは専務の執務室。
ドアの前には人事部長が待っていて、新卒の時以来に見るその姿にさらに身が縮む。
専務と人事部長、部長と私の4人で向かい合うように座り、最初に話し始めたのは専務だった。
専務「 こうして話すのは初めてですよね、熊野さん。 」
想像していたよりも優しい語り口調だった。
『 初めてです、。 』
専務「 そんなに緊張しないでください 笑 」
人事部長「 そりゃ専務を前にしたら緊張もしますよ 笑 」
専務「 いや〜、なんだかすまないね 笑 」
和やかな空気感だった。
人事「 今日は折り入って相談がありお呼びしました。……そうですね、いい話かと言われれば… 」
専務「 ……キャリアを望むなら、いい話かもしれないね 」
『 キャリア、。 』
私の言葉に頷き、専務は話し始める。
専務「 実は、うちの会社は来年度から韓国にも事業を拡大する予定なんだ。
と言ってもまだ正式決定ではなくて、月末の株主総会をもって正式決定される見通しなんだけれど。 」
初めて聞く話だった。
うちの会社が海外に進出するなんて。
専務「 そして、その話を進める最大の決定打となったのが、熊野さんが担当していたプロジェクト、つまりBTSさんとのコラボレーションだったんだ。 」
『 っ、そうなんですか 』
不意に出てきた私、そして彼らの名前に動揺してしまう。
専務「 ああ。あれをきっかけに韓国での売上が著しく上がっていて、進出するならこのタイミングしかないと取締役会で決定された。
そして、ここからがあなたへの相談、というか内示に近いのだけれども。
……あなたに、その新設される韓国支社へ異動して頂きたいと考えています。 」
『 …………え、…… 』
人事「 驚くのも無理はないですよね、…外国ですから。 」
あまりの展開に、条件なんかを淡々と話し続ける専務の言葉は頭に入ってこなくて。
私が、韓国支社に異動?
専務「 詳しくはこの書面に記載しているので、ゆっくり考えていただいて構いません。 」
専務はそう言ってホッチキスどめされた書類を机に置いた。
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まこ(プロフ) - ゆーみさん» 不定期で申し訳ないです( ; ; )続編でもよろしくお願いします! (2021年5月5日 3時) (レス) id: 7510ce0228 (このIDを非表示/違反報告)
まこ(プロフ) - 杏奈さん» ありがとうございます!!( ; ; )今後もぜひ見守ってください!( ; ; ) (2021年5月5日 3時) (レス) id: 7510ce0228 (このIDを非表示/違反報告)
まこ(プロフ) - riyaさん» わ〜〜いつもありがとうございます( ; ; )続編でもよろしくお願いします! (2021年5月5日 3時) (レス) id: 7510ce0228 (このIDを非表示/違反報告)
まこ(プロフ) - チヒロさん» ありがとうございます( ; ; )すっごく嬉しいです……!ご期待に沿えるよう努力します! (2021年5月5日 3時) (レス) id: 7510ce0228 (このIDを非表示/違反報告)
ゆーみ(プロフ) - 更新楽しみにしています!! (2021年4月27日 9時) (レス) id: 7ed0007cba (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:まこ | 作成日時:2021年1月16日 19時