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中間テストの1週間前になると部活はお休み。
晶哉くんの学校は1週間先みたいだから、来週になれば一緒に帰れるけど今週は別々。
最初は学校で自習をして一緒に帰ろうと思っていたけど、晶哉くんから「先に帰っといて」と言われてしまった。
彼なりの優しさというのは理解しているけど、一人ぼっちの帰り道は少し寂しい。
最寄り駅からの道をトボトボ歩いていると、後ろから二人乗りの自転車に追い抜かれた。
自転車には何処かの学校の制服を着たカップル。
…良いなぁ、同じ学校なら学校行事とか全部一緒なのに。
受験前から付き合えていれば同じ学校受けたんだけどな。
…私は告白する勇気もなかったんだけど。
自室でテスト勉強をしているとスマホが震えた。
晶哉帰り道1人って何か変な感じする
Aうん、寂しかった
返しにくいかな。
もう少し言葉を足した方が良いだろうかと思案していると返信が届いた。
晶哉今日夜電話してもいい?
Aうん、待ってる
夜───
晶哉くんからの電話をを待っている間、先日返してもらった本を読んでいる。
読み進めるとページの間から何かがひらりと落ちて来た。
…ノートの切れ端？
貸した時にはなかったような。
開いてみると晶哉くんの字。
『…「今日も好きやで」』
心臓が跳ねる感覚と同時に電話が鳴る。
『もしもし』
「あ、Aちゃん。今大丈夫？」
『うん』
「ごめんな、勉強してるのに」
『全然大丈夫』
早々に片付けてしまっていることは黙っておこう。
もう少しもう少し、と話しているうちにどんどん眠そうな声になる彼。
気付けばもう23時を過ぎていた。
そんな声を聴けるのも私だけ、なんて優越感を抱いてしまう。
『…明日待ってても良い？』
「…うん、待ってて欲しい」
『うん、待ってる。じゃあ、そろそろ寝る？』
「そうしよか、じゃあ明日ね」
『うん」
「おやすみ」
『おやすみ』
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透(プロフ) - みりんさん» ありがとうございます！これからもゆっくりまったりと、にはなりますが楽しんでいただけますように💫 (2023年2月13日 14時) (
レス) id: 8f642d296a (このIDを非表示/違反報告)
みりん - 全部読ませていただいてます！話の作りが最高で更新楽しみにしています☺︎ (2023年2月12日 0時) (レス) id: 4b4581572e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：透 | 作成日時：2023年1月30日 15時
