飛ばせなかったラブ・ソング ページ39
福岡に帰ったあとの私は
取り憑かれるように音楽ばかりを聴いて過ごした
音源はラジオ
車の中
バスの中
そして通勤の地下鉄の中
"続いての曲は三代目j Soul Brothersの＿"
パーソナリティがそう言う度
私は急いで別の局にチューナーを合わせたけど
飛ばせなかったラブ・ソング
それは
その当時。流行っていた方言ソングで
大阪…
関西弁のラブ・ソング…だった
ティーナ.カリーナの "しもた"_
関西弁のラブ・ソング
関西弁が連なるバラードソング
飛ばそうと思えば飛ばせたのかも。しれない
けど
耳に届くその歌詞はそのままに私の心境で
"先に惚れてしもた私の負けや__"
そう繰り返す歌詞は私の心をえぐって
だから
私は
その曲を飛ばせないまま
電車の中だって言うのにポロポロと涙が溢れた
人目が気になって
俯き気味に腕を曲げて目を隠しても
腕の間を流れる涙はぽつんと床に拡がって
…どうしたって隠しきれたモノではなかった…
床に拡がった涙のシミを見て
また泣きそうになって
だから電車の柵にもたれて眠るフリをした
誰にも今の私を見られたくなかった
そこにいる私は
弱くて情けなくて…とてもボロボロだったから…
健二郎と別れて
福岡に帰ってきて
時間はそれなりに流れていたけど
それでも
私の中の健二郎はなんにも変わらず
やっぱり "好きな人" のまま
私の心を大きく大きく侵食していた
…健二郎の事。
まだ何ひとつ忘れられないまま
私はまた1つ年を重ね大人になっていた……
24歳
仕事帰り21:00
電車の窓から見える景色は
私の瞳の中。涙に歪んでグラリとぼやけていた
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梨香(プロフ) - にゃりんさん» あと。楽しんでくれて本当にありがとう…この作品は私にとってSpecialなので褒めてもらえるとホッとするよ (2019年8月28日 18時) (
レス) id: 64c500100f (このIDを非表示/違反報告)
梨香(プロフ) - にゃりんさん» いひひ。最後はどーなるのかなぁ（笑）…女の子が夢中で健二郎を好きなコトと情景がいい塩梅に描けてたら嬉しいな…☆ (2019年8月28日 17時) (レス) id: 64c500100f (このIDを非表示/違反報告)
にゃりん(プロフ) - 梨香さん» なんかね、恋愛に純粋だった頃を思い出すね。にゃりんぐらいおばちゃまになってから読むと心が洗われるね(笑) 日記っぽく書いてるから余計かな〜。終わりは日記調じゃない方がよりリアルかも！ なーんて偉そうに言ってみたけど、つまりは楽しく読んでます(爆) (2019年8月28日 17時) (レス) id: 71dba2f90e (このIDを非表示/違反報告)
梨香(プロフ) - にゃりんさん» にゃーちゃんだからこそ聴きたい！この作品どんな？ (2019年8月28日 12時) (レス) id: 64c500100f (このIDを非表示/違反報告)
にゃりん(プロフ) - 梨香さん» なるほどね〜♪等身大のお話だからリアルなんだね！！それを踏まえてもう一度読みなおそーっと(笑) (2019年8月28日 12時) (レス) id: 71dba2f90e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：梨香 | 作成日時：2019年8月27日 11時
