17歳 ページ3
少しずつ
それでも確実に健二郎くんが遠くなっていくのを空気が教えていた
どんどん
健二郎くんが健二郎くんじゃなくなっていった
のは
…健二郎くんの夢が叶ったトキ…
大きな夢を叶えた健二郎くんは相変わらずニカッと笑いながら
相変わらず私の名前を呼びながら
それでも確実に私からどんどん離れていってた
…今言わなきゃ後悔しか出来ない…
そう感じた17歳。
私は初めて呼び出したたこ焼き屋さんに同じように健二郎くんを呼び出した
本当は "来てくれないかも知れない"…そう思ってた
健二郎くんを取り巻く時間は、私が16歳の頃よりずっと慌ただしくなっていたから…
でも。
そんな中でも来てくれた健二郎くんに
16歳の頃言えなかった2つの文字を伝えるのは思っていたよりも簡単なコトだった
好き…。
…私ね?健二郎くんの事が好き…
そう言えたのは焦ってたから…かも知れないけど
もしかしたら1歳年を取った分.大人になったから…なのかも知れない……
私の唐突な言葉に健二郎くんはびっくりした顔を全然隠さないから
だから私は "失敗しちゃったかな" そう思った
そりゃそうだ何歳も離れてる
しかも友達の妹からの告白
…予想外の出来事だったに違いないんだよ…
でも。
予想外の想いをしたのは私の方だった
大きな手のひらで頭を撫でながら
『ごめん。ホンマは知ってた…』
健二郎くんがそう言ったから
『あん時結局話せんかったやろ?気になってマサカズに聞いた…そこでマサカズから梨香ちゃんの気持ち聞かされてた』
…心臓飛び出してしまうかと思った
マサカズ…うちの兄…。
余計な事を!って思わなかったのは
マサカズの優しさが分かったから。
妹の情けない失敗告白をフォローしてくれたんだ…ってちゃんと分かったから…
でも。
分かっても分かったぶん、身構えた
身構えたのは健二郎くんからの返答…
健二郎くんのコトがずっと好きだったから面と向かって "ゴメン"
そう言われてしまうことに身構えた
振られてしまうことが怖かった
年上の人が好きだって言ってた健二郎くんと
いくつ年をとっても年下でしかいられない私…。
身構えてギュッと目をつむった
怖くて指が震えた
寒いわけでもないのにカタカタ体が震えた
それでも健二郎くんの答えはそんな私の予想なんか大きくそして嬉しいカタチで裏切った
健二郎くんの答えは
_どうなるか分からんけど付き合ってみよ_
そんな言葉だったから
154人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「芸能人」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
梨香(プロフ) - にゃりんさん» あと。楽しんでくれて本当にありがとう…この作品は私にとってSpecialなので褒めてもらえるとホッとするよ (2019年8月28日 18時) (レス) id: 64c500100f (このIDを非表示/違反報告)
梨香(プロフ) - にゃりんさん» いひひ。最後はどーなるのかなぁ(笑)…女の子が夢中で健二郎を好きなコトと情景がいい塩梅に描けてたら嬉しいな…☆ (2019年8月28日 17時) (レス) id: 64c500100f (このIDを非表示/違反報告)
にゃりん(プロフ) - 梨香さん» なんかね、恋愛に純粋だった頃を思い出すね。にゃりんぐらいおばちゃまになってから読むと心が洗われるね(笑) 日記っぽく書いてるから余計かな〜。終わりは日記調じゃない方がよりリアルかも! なーんて偉そうに言ってみたけど、つまりは楽しく読んでます(爆) (2019年8月28日 17時) (レス) id: 71dba2f90e (このIDを非表示/違反報告)
梨香(プロフ) - にゃりんさん» にゃーちゃんだからこそ聴きたい!この作品どんな? (2019年8月28日 12時) (レス) id: 64c500100f (このIDを非表示/違反報告)
にゃりん(プロフ) - 梨香さん» なるほどね〜♪等身大のお話だからリアルなんだね!!それを踏まえてもう一度読みなおそーっと(笑) (2019年8月28日 12時) (レス) id: 71dba2f90e (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:梨香 | 作成日時:2019年8月27日 11時