俺の隣にはいつも… Season2

俺が ページ4

(臣Side)


なかなか返ってこない直人さんを待ち続けて
玲於には明日のために帰宅してもらって

更に1人で1時間程経ったくらいかな…?


『…心配かけてしまってごめんなさい……』


カチャって小さな音を立てながらLDHの扉が開いたのは……




明らかに腫れぼったくなった瞳
掠れてしまった声

そしていつもの苦笑いに


やっぱり俺はすぐに解ってしまうんだよ




"泣いてたんだな…" ってさ



『ガンちゃんときちんと話してきました…健二郎ともちゃんと別れてきました……』

細く頼りない直人さんの声に
俺は小さな責任を感じながら小さく頷くだけ



『本当は臣さんに色々聴きたいこととか言いたい事とか…ある筈なんです』


直人さんはそう言ってから

『けど何処かで臣さんのおかげ…って思ってる俺もいるんですよね』 そう困ったように微笑ってみせる





ゴメンなんて言葉は胸を掻き毟るくらい叫び続けてる

俺のせいだなんてこともイヤになるぐらい解ってる



けど


けどさ


「……俺じゃダメですか…………?」



口を割るのはそんな言葉で

だから直人さんも当然ポカーンとしたような顔になる



あは

なっちゃうよな

なって当然だよな(笑)




けど


「…もうイヤなんですよ……そんなツライ笑顔見んの」 俺はそう言葉を繋げる



こんな笑顔にしたのは誰だよ？って話だよな(笑)

…そんなの嫌ってぐらい解ってるって

俺だよ俺…





好きなのに

笑ってて欲しいのに

幸せでいて欲しいのに

何でもしてやりてぇのに



全部ぶち壊してんのは俺だよ俺

だから解ってるって言ってんだろ……




ちきしょ……何も上手くいかねぇ………





だから何もかもぶっ壊したくなっちゃった

全部ぶち壊してやりたくなっちゃった





ガタｯｯ


激しい音を立てて

カウンター廻って

……強くその体を胸ん中収める…



『臣さ…ｯｯ』




理性？

そんなモノ知らねぇよ


大人？子供？

もう関係ねぇ…ｯｯ


今まで散々静かにしてたんだ

いい加減暴れさせてよ…





それは"キス"とは呼べない
ただ奪いあげるような口付け



『臣さｯｯ』


ドン‼って俺の胸を叩きながら抵抗してくる直人さん



俺はもう何も言わせたくなくて無理くり舌を捻り込ませる



もう嫌なんだ

アンタが誰かに傷付いてんのも


それを大人しく見てるだけしか出来ねぇ俺も



だから

誰かに傷付いてしまうぐらいなら

その傷が見えなくなるくらい

俺が傷付けたいんだよ……アンタの事……

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