俺の隣にはいつも… Season2

何年掛けても ページ3

(健二郎Side)

鼻をグスグス言わせながらガンちゃんがゆっくりと今までの経緯を話してくれる




直人さんが口にした『初対面』

それを苦しく感じとった日々

あの画像を直人さんに送ってた事と



……今日直人さんと2人向き合うてきた事……




そのどれもに自分が絡んでしもうてるから

俺は素直に


俺のせいやな…って思ってまう




直人さんに初対面や言われたとしても最初のうちに俺がガンちやんに説明してたら良かった事やし


そもそも


そもそもの話

まだ直人さんが残ってもうてる中途半端な気持ちでガンちやんの傍に居ったコト自体が


…ガンちゃんを傷付けた原因やんか…




『ゴメンね…俺…2人の事…傷付けかった訳じゃないんだ…』



そう言いながらガンちゃんが鼻を啜る




『直人さんが説明してくれて…素直にまだ健二郎さんの事好きだって認めたから……だから俺…本当に健二郎さんの事直人さんに返さなきゃって…本当にそう思ったんだ…』


涙目のまま見上げてくるおっきな瞳

それはあまりにも必死で



やから俺は「…謝らんといて……」そうガンちゃんをそっと抱き寄せる





ホンマに全部俺がアカンかったな…


ガンちゃんはこんなに俺ん事大事にしてくれてたのに


俺は "寂しいから" とか "忘れたいから" とか

そんな気持ちでガンちゃんを利用しとっただけで


必死で愛してくれとる真っ直ぐな想いを

俺の都合で受け止めてただけや……





「…健二郎さん……俺…まだ健二郎さんの事好きでいてもいい…？それとも……健二郎さんは俺のコト…嫌いになっちゃった…?」



腕ん中で小さく問いかける声




ホンマに俺はアホやな

ここまで想うてくれる奴なんか他に居てへんぞ(笑)



そんな風に胸ん中が温うなるから

「…ホンマの事言うたら俺はまだ直人さんが好きや……あの人の事を忘れるには相当の時間が必要やて…そう思うてる…



そうゆっくりホンマの事を伝え始める




けど


「…けどもしそれでもええって言うてくれるなら…傍で待っといてくれるなら…いつかはホンマにガンちゃ…ちゃうな…剛典ん事好きになってけると思う…それじゃアカンか…?それじゃ都合良過ぎか…?」


抱き寄せる腕に力を込めながら問いかける気持ちは…今回こそは嘘とちゃう…


何日.何ヶ月

もしかしたらホンマに忘れられるまで何年か掛かってまうかも知らん


けどもしそれでもええって云うてくれるなら


いつかちゃんとこの子を愛せるって俺.ホンマにそう思ねん…

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