芸能人.拾いました！ _２nd. Song_

REAL _真実の恋_ ページ6

あのさ
…直人さんはそう、言って
それから少しだけ健二郎くんを見てから

『俺達ってみんな狭い枠の中に生きてる…って思わない?…けっこう頑丈な枠の中に居ると思わない?』 そう言った

それは奇しくも俺がいつも思ってた事と同じで

『…うん…俺もたまにそう感じるよ…』
ガンちゃんもそう少しだけ困ったように笑った

…みんな、同じ事考えてたんだ…

そう思うと少しだけ心がふわっとしたけれど
直人さんが何を云いたいのかまだ掴めなくて

だから
俺とガンちゃんと健二郎くんは真っ直ぐに直人さんの方を見つめた

少しでも聴き逃しがないように…__

直人さんはそんな俺達の視線に
"そんな見ないでよ" って笑ったけど

でも_そう言って

『でもさ…その枠って意外と簡単に崩せるって…前に梨香ちゃんが言ったの憶えてる…?』

そう俺とガンちゃんを見つめた後

『それに実際、健二郎は梨香ちゃんと家庭って奴を築いてるじゃん…?』 そう言った

直人さんの話に自分が出てきたのが意外なのか
健二郎くんが少しだけ不思議そうな瞳で直人さんを見つめてる

直人さんは今度は健二郎くんに視線を動かしてから

『俺達と健二郎の差…って…何なんだろうね』
ヒトリゴトのようにポツンと問い掛けた


それに戸惑いながらもそっと。答えを与えたのは

__『俺らはただガムシャラやったから…とちゃうかな…？』 そんな健二郎くんの言葉…だった


『俺も三代目…やからまぁ、直人さんの気持ちも臣の気持ちもよう解る…けど俺の場合…アイツとの距離がいつもギリギリで。ちょっとでも間違えて進んでもうたら後戻り出来へんかったから…やからいつも必死やった…まぁ、それは吉として現れるばっかではなかったけど…けど凶として現れるばっかでもなかった…』

健二郎くんはそうボソリと云うと

『皆も知ってるやろ?…俺も何遍も"三代目"をうっとおしく感じたコトあったで?…三代目が何なんか判らんくなるコトもあったし…正直云うたら止めてまおうかな…って思うコトもあった』

そう言うから

『うん…確かにあの頃.健二郎さんツラそうだったもんね』 ガンちゃんが頷いて

俺も未だに忘れられないあの健二郎くんを思い出してしまう

"けど"

健二郎くんはそう云うと

『けど…な?そうやってく中で気付いたことがあんねん…』そう言って

"ちょっと長なるけど俺の話がなんかの役に立つんなら聴いて欲しいねんけど"

そう
懐かしそうな眼差しで左手の指輪を撫でてから話し始めた…

けどな…＿

衝突がくれる物→←少なからず

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