第３話 ページ5
ある部屋では、騒がしくも次の任務を待っていた
３人の子たちがいた
一人は、ぼっーと置かれたテレビを見ていて
もう一人はそれをチラ見しながらも
自分の手には本があり、それを読んでいる
「…はぁ…暇や！
なんで任務来ないや！」
「うるさいですよ…琥珀」
「なんや、四番隊だから来ないんか！
理不尽やろ！
能力的には問題ないんやろ！
リーダーもなんか言ってや！」
「ﾋﾞｸｯ)琥珀、近いぞ…
そういわれてもなぁ…任務に関しては
ほかの３隊で足りてるんだ
俺らは保険のようなもの…」
「なんやねんそれ！
腹立つなぁ…だったらそれぞれ振り分けてくれればよかったん！」
「うるさいですよ、琥珀
テレビの音が聞こえないです」
「呉羽！ リーダー…」
その声を廊下から丸聞こえで聞いていた私は
これからの任務の少なさに驚くだろうと思っていた
入るのを少しためらって部屋のドアを開けて踏み出した
「おはようございます、今日から配属されました
立花Aと申します」
「あっあいつは…」
「あっ、あれ…？
さっき送ってくださった方…
同じ隊だったんですね、よかったです」
「なんや、何にもうちら聞いてないけど…！」
「近い！
これから話そうと思ってたんだって…
失礼した、今日から配属の立花Aちゃんだ」
「よろしくお願いします」
「ひょわ！？ 俺は握手はいい！
それとあまり近寄るな！
俺は、リーダーのクロウ・スタイン
外人のハーフだ…よろしく」
「ほんと、女嫌いやな！
初めまして、うち、光圓寺琥珀いうねん！
関西生まれでこの訛りは消そうとは思ってないんや
不愉快に思ったらな堪忍な」
とても、不愉快には思えない
しかし、彼女がそう言うということは過去に
その訛りに関して言われたことがあるからだと分かる
世界にはいろんな人がいる
ハーフだっていれば、ここに過去に大量に殺した殺人鬼のようなものもいる
不愉快に感じた奴はなんて狭い人なのだろうか…
「私は、風雅呉羽です
…あまり話しかけないでもらえますか
一人であれこれするのが好きなので…」
「えっえぇ…」
彼女の異質なものを見るような目はどうも苦手に感じる
警戒しているのだろうと思うのだが
仲良くしようという気はさらさらないらしい…
ここの人たちの個性が強いと感じたと同時に
「呉羽、その言い方はないやろ」
「…」
「…はぁ…すまんな〜
あんたの席はあそこ使っていいから
自由にしててや」
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