rantan *知っている ページ22
「暇じゃ」
「知らん」
「構ってくれなかったら今から生放送して蘭たんの裏がかなり真面目なこと3時間語って、私ですら嫌になるほどツイッターでも公表する。」
「...今から生するけどゲストくる?」
「よしきた」
蘭たんは、ゲーム実況者だ。
蘭たんとして彼と私が出会ったのは5年前。私もニコニコユーザーとして暇つぶし程度に彼の動画を見ていたし、ボカロpとして動画もあげていた。
元々聴いたことのある声だな、とは感じていたが。
実際に仲良くなって、出身や経歴が徐々に分かっていくうちに、私はマンションの隣の一室へ駆け込んだ。案の定パソコンを開いてマイクを置いている彼、だるそうな目、回ってない口。
やっぱりか、とパソコンの画面を見て思った。
蘭たんは幼馴染みだった。
そうなると私たちは20年ほどの付き合いに変更され、ツイッターでの異常な絡みに視聴者は気づき始めたのか知らないが、噂では恋人になっていて。噂は噂。すぐに蘭たんが否定した。
「俺に迷惑かけんのはまだいいが、あんまり関係ない人巻き込むな。」
かっこつけてない素がでた瞬間だった。
元々真面目でおとなしい彼が静かにそう言うと視聴者はもう彼の前でそのことを口にしなくなった。ただ、「あの蘭たんが」という発言はまだ消えない。
私は、知ってる。
彼がどんなに真面目か。
「今日は雑談なの?」
「ま、そう。ちょっと珍しくゲームしよっかなって思ってたけど、Aがくるんなら雑談の方がいいだろうよ。視聴者も安心して聞ける」
「んー、ならゲストしなくていいや。蘭たんの生実況私も見たいし。」
「...生放送で俺の名前出してもいいけど、変なこと言うなよ」
「しないよw」
通話を切って数分後、彼が生放送を始めた。
私は、すぐ部屋を出た。
そのまま薬局へ足を運び、2時間ほどぶらぶらした後、私は蘭たんの部屋へ向かった。
鍵が閉められていない扉を開け、ずんずんと彼が実況をしている部屋へ向かう。
案の定、彼は生放送が終わったパソコンの前で赤くなった顔をそのままに編集をしている。
私がきたことに驚いて「どうした?」と一言立ち上がった。
レジ袋をならして、なんの躊躇もなく彼の額に触れる。
「寝なさい」
「...何であれだけで気づくんだよ、エスパーか。エスパーAか」
私の顔にちょっと怖じ気づいた彼は渋々、布団に潜り込んだ。
彼がどんなに真面目か、私は知っている。
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狩人ノ影*(プロフ) - 似鳥さん» 本当に遅くなって申し訳ありません。リクエストありがとうございました!! (2017年11月26日 16時) (レス) id: 8bbda9113b (このIDを非表示/違反報告)
似鳥 - 時間かかっても私は大丈夫です! (2017年11月7日 9時) (レス) id: da11736049 (このIDを非表示/違反報告)
狩人ノ影*(プロフ) - 似鳥さん» コメントありがとうございます!リクエスト嬉しいです(*´ー`*)少し時間がかかってしまうかもしれませんが、承りました。 (2017年11月5日 20時) (レス) id: 8bbda9113b (このIDを非表示/違反報告)
似鳥 - こんばんは、初めまして似鳥です。小説が凄く面白くてリクエストしたくなったのですが、towacoさんとフルニキによる夢主の取り合いとか出来ますかね…? (2017年11月4日 21時) (レス) id: da11736049 (このIDを非表示/違反報告)
狩人ノ影*(プロフ) - あかぺそさん» 温かいコメントありがとうございます!そう言ってもらえると本当に嬉しいです…試行錯誤して読みやすいように心がけているので本当に嬉しいです(´ω`)読んでもらってありがとうございました。 (2016年11月14日 20時) (レス) id: 8bbda9113b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:狩人ノ影* | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/tomoka0315/
作成日時:2016年10月24日 2時