【実況者】恋に落ちる１秒前【短編集】

towaco ＊すれ違い両想いanother2 ページ45

ごめん、牛沢くんと言うのを遮られる。牛沢くんはいつもの嘲笑するような目になっていた。




「あのさ、A。あいつはお前が思ってるほど紳士でもなけりゃ落ち着いてるわけでもねぇよ」




「え？」


「まあ、すごい稀なすれ違いだよなお前ら。話すのが一番早いぜ、お互い。なんでも聞ける、towacoのこと受け止めれる、私のこの想いも受け止めてくれるっていう自信があるんなら、話すの一番いい」




それだけ一息に言うと、彼は私の目をみた。



「お前、そんだけ綺麗な声してんだ。あいつがお前の声を聞き逃すなんてありえねぇよ」







「人の彼女を口説こうなんて、随分馬鹿馬鹿しいことしてますね。ご自慢の顔は守った方がいいんじゃないですか、殴られますよ。私に。」




こん、と缶コーラが牛沢くんの頭にあたる。「いてっ」と一言、彼はそのコーラを受け取って「別に口説いてねぇよ」とへらへら笑った。




「Aさん、何もされませんでしたかこの変態に」

「おい」

「うん、一緒にtowacoくん待ってただけだよ。」




そうですか、とtowacoくんは私と牛沢くんの間に入り込む。いつもは触れない肌がくっつくほど近くに来て胸が高鳴った。




「じゃーお邪魔したら悪いんで、俺は戻りますよっと」

「あ、牛沢くん！ありがとう」




「……おう」




彼はひらひらと手を振って去っていく。お礼を言うなんて確かにtowacoくんには状況が分かってないみたいで。




「なんかあったんですか」


「あーうーん…ねぇ、とわくん」


「…！？は、はい」





「お話しない？お互い、もっと話すことが沢山あると思うの」

「…そうですね。私もAに伝えたいこと沢山ありますわ」




大丈夫。
ゆっくりで







(-ω-)
ちょっと長くなりましたが、めちゃめちゃ可愛い話になった気がします。こういうの大好きなんですよね。

今回は牛沢がだいぶ可哀想なことになっていたので、次回は牛沢のフワフワした話を書きます。

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