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kosuke *ブラックコーヒー ページ37

「先輩はいつもそれですね」

張り込みを続けて3日。奴は1度もマンションの1室からでてこないことにイライラしながら、車の中で過ごしていると助手席に座っている後輩がふと呟いた。

俺の手にはブラックコーヒー。
仕事中はいつものになっている、飲み物だ。


「あー、Aは確かコーヒー苦手だったか?」


「コーヒーは飲めます。ブラックが苦手なだけで。」


そう言って彼女は自分用に買った甘そうないちごオレに口づける。ブラックコーヒーが苦手という人間はよく聞く。


「いつからブラックコーヒー飲み始めたんですか?」

「あー…高校生ぐらいかなあ」


「だいぶ前から飲んでたんですね」


「だいぶ前って言うな、急に老ける」


2人で会話をしながらも、2人の目線はマンションの1室だ。いくら仕事中とは言えど疲れてくるわけで。


「……だめだ。眠いです、先輩。先輩は眠くないんですか」


「あ?いや、コーヒー飲んでるから、別に眠気はないけど」


うわあと項垂れる後輩を横目に、ブラックコーヒーにまた口をつける

「…一口ください。」


「……は?」


彼女の顔を直視する。こう見ると本当に眠そうだ。夜も寝たり起きたりで、ちゃんと熟睡できていないのだろう。目の下のくまがそれを物語っていた。

「いいけど、苦いぞ」

「苦いから飲むんです」


先程まで俺が飲んでいたブラックコーヒーが彼女の喉を通る。瞬間、彼女は「うっ」といかにも辛そうな声を出した。


「ほら、言わんこっちゃない」

ブラックコーヒーを取り上げると、彼女は素直に手を離し自分のいちごオレを口に含んだ。

「……あーにが…」

「だから言ったろ。」

「ブラックコーヒーが甘かったらいいのに」

「それはブラックコーヒーじゃねーよ」


あーあ、これ男の同僚とか先輩に見られてたら俺終わってたな。何を言おうと、彼女は俺らが勤務しているとこではかなり有名だ。女の人として意識している男もかなり多い。たとえ関節キスなんて中学生の思春期男子が反応しそうなことでも、男は妬む。


俺なんかと行動を共にしているのか不思議なくらい。


「私もブラックコーヒー飲めるようにしたいです」

「別に飲めなくたっていーんじゃないの?なんで飲みたいなんて思うんだ?」



「だって」



彼女は赤くなって、持っていたいちごオレを握り直した。


「……好きな人の、好きな飲み物くらいおそろいにしたいじゃないですか」


あー、甘い。


(-ω-)ブラックコーヒーが一番すきと聞いて

kousuke Ver. *君と→←fuji *先生



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狩人ノ影*(プロフ) - 桜田さん» ありがとうございます!ひらの人気は衰えないですね。嬉しいお言葉もったいない限りです。これからも是非よろしくお願いします(-ω-) (2016年9月7日 20時) (レス) id: 8bbda9113b (このIDを非表示/違反報告)
桜田(プロフ) - 初めてコメントさせていただきます!ヒラの短編よかったです!キヨの好意が垣間見える感じが素敵でした(;_;) (2016年9月5日 19時) (レス) id: 20ab6aeafe (このIDを非表示/違反報告)
狩人ノ影*(プロフ) - 龍谷さん» ありがとうございます!!リクエスト承りました(^ω^ )お時間を頂きますが、必ず上げますので気長にお待ちください。 (2015年12月26日 21時) (レス) id: 8bbda9113b (このIDを非表示/違反報告)
狩人ノ影*(プロフ) - おにぎりさん» ありがとうございます!!とても嬉しいお言葉勿体無い限りです。これからもぼちぼち更新致しますのでよろしくお願いします! (2015年12月26日 21時) (レス) id: 8bbda9113b (このIDを非表示/違反報告)
狩人ノ影*(プロフ) - るななんさん» 解説ありがとうございます!!私の説明より遥かにお上手で、お手間をかけてしまい申し訳ありませんm(__)m読んで下さってありがとうございました! (2015年12月26日 21時) (レス) id: 8bbda9113b (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:狩人ノ影* | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/tomoka0315/  
作成日時:2015年4月23日 21時

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