第208話 フラン ページ26
「気を悪くしないでね、ユキさん。骸さんはユキさんがあの人に取られたくないって駄々こねてるだけだから」
『ぷっ。うんうん、大丈夫、わかってるよクロームちゃん』
「ちょ、クローム！ 僕は駄々をこねてなんかいませんよ！」
ふふ。妹弟子に呆れた眼差しを向けられてるよ、おチビさーん？
『雪那たちはどうしてる？』
「犬はボスたちに絡みに行ってて、千種がめんどいって言いながら付き添ってる。それから雪那はあそこでフランといるよ」
そう、イタリアに引っ越した後、おチビさんたちがフラっとどこかへ出かけたと思ったらフランを連れて帰って来たんだ。
あの時は驚いたなぁ。
「あー、雪那、フルーティししょーがユキねーさんにくっついてますよー」
「はぁ？ ってホントだし……なぁフラン、骸兄とついでに鮫の頭にさ……ごにょごにょ」
「おぉー、ナイスアイディアですー」
食事をぱくついていた二人は何やら悪い顔をして相談している。
【雪那とフランはすっかり意気投合しちまって、今じゃいい悪友なんだよな】
雪那が楽しそうで嬉しいよ……だいたいはおチビさんが遊ばれてるんだけどね。
サァァ…
霧がおチビさんとスクアーロの頭部にかかって…
「「！！？」」
『ぷっ』
「ふふっ。む、骸さん…」
「スクアーロっ、ぶはっ、おまえ、頭……！」
よぅくリアリティをもったパイナッポーと鮫に大変身ッ！！
「柿ピー！ あれ見るら！ おっもしれー！」
「……めんどい」
「んなーー！？ あ、あれって骸とスクアーロ！？」
「ぴぎゃっ！ サメだもんねー！」
なかなかの腕前だねぇ、フラン。
「ししっ、うしししっ！ やばい、この式で王子の腹筋壊れるかもしれねーっ」
「ふっ、スクアーロの奴め、ガキに遊ばれているではないか！ ふははは！」
会場中の人が笑いをこらえていたり、いなかったり……いやごめん嘘、だいぶ爆笑してる。
【さすが悪友だな、ぶふふっ】
「……フラン……！！ おまえという弟子は……！！」
「う゛お゛ぉい！！ フランてめぇ、カッ捌いてやるから来ぉい゛！！ 雪那、てめぇもだぁ！！」
「なんで怒ってるんですかねー？ ミーはただナッポーと鮫さんに頭をつけてあげただけですよー」
「フランは何もおかしなことはしてねーよなぁ？ ぶふぅっ！」
あ、四人の追いかけっこが始まった。
「やっほ、ユキ様。面白いことになってるネ」
「マシマロ持ってきたよ、食べる？」
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霽月(プロフ) - 緋雨さん» ありがとうございます!! お陰様でなんとか完結させることができました。いつもコメントありがとうございます。たまに番外編ものぞいてやってくださいね。これからも精進します!! (2019年8月30日 21時) (
レス) id: a6fc521fe8 (このIDを非表示/違反報告)
緋雨 - ハル姉 完結おめでとうございます！！ ユキちゃんとスクアーロの結婚式 読んでてとても面白かったです！！ 今までとても素敵なこの作品を書いてくれてありがとうございます！ お疲れ様でした！ (2019年8月30日 20時) (レス) id: abe5765737 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：霽月 | 作成日時：2019年6月17日 23時
