第201話 滑り込みで伏線回収 ページ19
そんなこんなでイタリア到着！
【六道骸……どんまいな奴だな。チョコ食ってた時はツヤツヤ顔だったのに、今じゃゲッソリしてるぜ】
機内でひたすら白蘭とミドゥーザに笑われてたからね。
「……懐かしいね」
「うっひゃー！！ この家ってまだユキのらったんらな！」
『そうだよ。ここ何年かは家賃だけ支払って、掃除は大家さんにお願いしていたんだ』
千種と犬のテンションが上がって懐かしがるのも当然。
ここは並小を卒業し、イタリアの大学に入る際にお父さんが契約してくれた家であり、幼き頃のおチビさんたち三人と過ごした家でもある。
「わぁ！ この机のらくがき、あたしがしたやつだ！」
「クフフ。この柱の傷跡は当時の僕たちの身長を測った時のものですね」
「へぇ、骸ってば案外チビだったんだネ」
「プッ」
「チビ骸兄かぁ〜？」
「そこの三人は僕をからかうのをやめなさいっ！！」
最終的に真美ちゃんも加えて5人で暮らしていたから、ちょっぴり狭くなって引っ越ししたんだよね…。
【今じゃ9人か。さすがに一部屋では暮らせないな】
うん。丁度空きが出ていたから両隣の2部屋も新たに借りて、これからイタリアで新生活を送るんだ！
「ユキさん、そういえばどうしてイタリアに……？」
それがねぇ……みんな、忘れてると思うんだけど。
実は私、大空戦があった日の午前中にとある人と会ったんだ。
【唐突なメタ発言はヤメテェ！？】
いやだって、ほら、最終回が近いから最後の伏線を回収しておかないとだろ？
『んー……キミに関することだよ、おチビさん』
「僕、ですか？」
きょとん、と目をしばたかせるおチビさんの頭をぐしゃぐしゃと撫でる。
全部で三部屋借りたから好きに使っていいと告げ、おチビさんと二人でその人物の元へ。
『会ってもらいたい人がいるんだ』
おチビさんたち三人を拾った、何年か前とそう変わらない、あまり日の差さない通り。
無造作に捨て置かれた幾つかの小箱にもたれる一つの影。
「！！」
うへぇ、胸元をはだけさせるのは勘弁してくれ。
男がやってても嬉しくないから。
【一気にシリアスが吹き飛んだな！？】
「あなたは…」
黒髪と、いかつい顔面には爪痕のような二つの入れ墨。
見るからにカタギではない風貌の彼は、そう。
「ランチア……！」
「……久しぶりだな、六道骸」
驚愕に目を見開いて立ち尽くすおチビさん。
【ま、そりゃ驚くよな。なにしろ六道骸の手によって人生を狂わされた人間だ】
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霽月(プロフ) - 緋雨さん» ありがとうございます!! お陰様でなんとか完結させることができました。いつもコメントありがとうございます。たまに番外編ものぞいてやってくださいね。これからも精進します!! (2019年8月30日 21時) (
レス) id: a6fc521fe8 (このIDを非表示/違反報告)
緋雨 - ハル姉 完結おめでとうございます！！ ユキちゃんとスクアーロの結婚式 読んでてとても面白かったです！！ 今までとても素敵なこの作品を書いてくれてありがとうございます！ お疲れ様でした！ (2019年8月30日 20時) (レス) id: abe5765737 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：霽月 | 作成日時：2019年6月17日 23時
