第164話 平和的解決とかムリ ページ29
それぞれの相棒がついて来てくれていることに気づいた私たちはヒマを持て余して軽く手合わせをしていた。
【この戦闘狂どもめ…】
だって退屈で仕方ないんだもーん。
――――……現実世界なんて信じてないんだよね。
『ん？』
「なに、この声？」
ふと、どこからともなく聞こえてきた声に戦闘の手を止め、雪の降り注ぐ白い空を仰ぐ。
――――生まれてこのかた人間やってんのに、違和感ありまくり。
「…………これって、あの白蘭という奴の声じゃない？」
言われてみればマシマロ野郎の声だな。
可愛い可愛いハルの声だったら最初の一音でわかるんだけど、男だし、ましてはマシマロ野郎だからわかんなかったや。
【シスコンって恐ろしいんだな】
褒め言葉をどうもありがとう。
――――右を見ても左を見ても、人も社会も……どこもかしこも僕には景色に見えるだけ。そんなときパラレルワールドに飛べて確信したんだよね、僕はゲームの世界に取り込まれた「意識」に過ぎないってさ。
――――別に人間が嫌いなわけじゃない。人と接して胸がくすぐったくなったり、ジーンと熱くなったりもできるんだ。
――――後ろ向きなわけでもない。面白いことを探すのは得意だし、楽しいことには全力で頑張っちゃうし。
――――…………でも、なんか……この世の中はしっくりこないんだ…。僕にとっては、現実世界が気持ち悪くて仕方ないんだ…。
人の感じ方なんてそれぞれ違うものだし、違うからといって他人の考えを否定することもない。
ミドゥーザはどうだろうか、そんな興味に駆られて正面に視線を移す。
「……なんかさぁ、未来の僕が白蘭とトモダチだったっていうの、なんとなくわかる気がするヨ。似たようなこと考えた時あったし」
『じゃ、迎えに行くか』
「えっ？」
『このつまんない世界を抜け出して白蘭の奴を迎えに行って……それで、友達でも何にでもなればいい』
ま、一発と言わず十発は確実に殴らせてもらうけどな！
【デスヨネー。ユキに限って平和的解決なんてムリムリ】
「うん！ ……あっ、でも、どうやって行くの？」
『…………声が聞こえたってことは、この隔離された空間に穴があるってことじゃない？』
だったらやることは一つだよね！
【イヤ〜な予感がするぞ…】
「『ブッ壊す！！！』」
【やっぱりな！！！】
第165話 いっぱんぴーぽーとは…？→←第163話 ヒマすぎ
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霽月(プロフ) - 緋雨さん» うぅっ、温かいお言葉をありがとうございます! 最後まで面白おかしく、ハチャメチャなユキちゃんをお送りしますね♪ (2019年6月13日 23時) (
レス) id: 125a99d5bb (このIDを非表示/違反報告)
緋雨 - もしPart13になっても応援してます!! いつも面白い話を書いてくれてありがとうございます♪ (2019年6月13日 21時) (レス) id: abe5765737 (このIDを非表示/違反報告)
霽月(プロフ) - part12で収まるかな……ダメそうな、気が、する。うわぁああ、ここまでついて来てくれた皆様ありがとうございます!!! 先に謝っておきますね!!! ごめんなさーい!!!! (2019年6月13日 18時) (レス) id: 125a99d5bb (このIDを非表示/違反報告)
霽月(プロフ) - 緋雨さん» ありがとうございます!! そのお言葉が何よりも活力になります、頑張りますね! 本編は私の力不足で未来編にて終了しますが、代理戦争編などちょこちょこ番外編で取り上げるのでお時間ありましたらお付き合いくださいね。 (2019年5月25日 22時) (レス) id: 2fcd0a6579 (このIDを非表示/違反報告)
緋雨 - ハル姉シリーズ面白いです！ 未来編で終わるのが少し寂しいです(｡>__<｡) 更新楽しみにしてます！！ ハル姉大好きです！ (2019年5月25日 22時) (レス) id: abe5765737 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：霽月 | 作成日時：2019年5月25日 21時
