第53話 ミドゥーザ ページ8
私たちはただ刀と棍棒をぶつけた訳じゃない。
衝撃を、ぶつけ合ったんだ。
《な……！！》
交じり合うそれらを中心として白煙が舞い上がり、それを直ぐにビュウビュウと唸る風が吹き消す。
キレーな青空の下、超雷炎硬層高層ビル群は到着した頃の圧迫感を失くしていた。
何故かって？ そりゃ、双方の観覧席の手前までぜーんぶ斬ったからだよ。8kmくらいかな。
《ユ、ユ、ユキさん！？ 貴女は一体何をしてるんですかァ！！》
『何って……「この地形は遮蔽物が多いだけに敵の位置と動きをいかに早くつかむか、そこが勝敗を分ける」って言ったのはキミだろ。こうしてしまえば飛んでるミルフィオーレの場所は明らかになるし、ついでに斬れるかと思ってさ。』
《め、滅茶苦茶だ……！！》
《ユキは見ていて飽きないね》
《何事にも面白みを見つけたいって考える人だから…》
《つーか今の剣術超かっけぇ！！》
《あのカス……》
私が放った百閃という技はこの惨状を見れば分かる通り、斬撃を飛ばしてメッタ斬りにするんだ。
あの時、窓を足場代わりに飛んだ後……いちど刀を背後へと回してタメを十分にとり、振るったの。
そうすれば一、十、百……と目に見えぬ斬撃がビル街を縦横無尽に駆け巡り、そして片っ端から斬り刻んでゆく。
それからもうひとつ。
私達が立っているコンクリートの四方八方に走る大きな亀裂。
これは彼の技だな。結構地中深くまで抉っている。
つまり、私の飛ばした斬撃でビルが破損し、加えて彼の生み出した衝撃で次々とビルが倒壊したよ☆
『さて……久しぶり、ミドゥーザ！』
みんなは覚えてるかな、リング戦後のイタリア旅行でタルボのじいさんの所に寄った時に出会った"雪の者"だよ。
【まさかミルフィオーレにいるとはビックリだな！ おまえの言ってた助っ人ってこいつだろ】
そうだよ。
「ユーキーさーまー！！ 10年前だとちょっと色気が足りないけど、会えて嬉しいヨー！！」
『こら、抱き着かないの。』
【あー、みーちゃったみーちゃった。浮気現場をみーちゃった】
ちょ、違うから！
『つーか聞き捨てならないこと言ったよね。』
米神を
色気が足りないだと？
凍らす。凍らしてやるぅ！！
「いだだだだ！ でもそんなユキ様もだいすき！！」
『キミはいつからMになったんだ。』
《あのカスかっ捌くゥウ！！》
《あの男たたっ斬るゥウ！！》
《お父さん！ お兄ちゃん！ 落ち着いて！！》
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霽月(プロフ) - ゆきなさん» コメントありがとうございます。さ、最初から…もはや最初の頃のは書き直したいレベルでお恥ずかしい限りです。最後まで面白いものを書けるよう、頑張ります！ (2019年3月11日 19時) (
レス) id: b6246d6e58 (このIDを非表示/違反報告)
ゆきな(プロフ) - こんな遅くにすみません！２日かけて最初からユニちゃんと未来で再会！って感じの所まで読みました！面白かったです！これからも無理せずに頑張ってください！ (2019年3月7日 1時) (レス) id: e7791cc44f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：霽月 | 作成日時：2018年4月17日 22時
