第72話 王子様ポジション ページ27
「元気いっぱいになってくれたのは嬉しいんだけど……ユニチャン、僕の決断に君が口出しをする権利はないな。僕が迷った時は相談するけど、君はあくまでナンバー2だ。すべての最終決定権は僕にある」
「……」
「(ナンバー2だなんて建前だけ……ユニを、ジッリョネロのみんなを傷つけて……やっぱりあたし、白蘭のこと許せない……！)」
ぐっと唇を噛み締める真美ちゃんは、強くマシマロ野郎を睨みつける。
「この話は終わりだよ」
「……そうですね……わかりました」
何も言わず、ただ隣に立って手を握る真美ちゃんを振り返り、視線を合わせて頷きを交わしたユニは決別を告げる。
「では私は、ミルフィオーレファミリーを脱会します」
「！！」
「沢田綱吉さん……お願いがあります」
「え！？ お、お願い…！？」
くっ……何故マグロがユニの王子様ポジションに…！ クソ羨ましい、代われー！
【願望ダダ漏れ…】
「私を守ってください」
「え゛ぇーー！！？ ま、守るって……ブラックスペルのボスなんじゃ…！？」
「……10年前のボンゴレボスって、こんな情けないわけ？ 大丈夫かな？」
「んだとこの女！」
あーあー、真美ちゃんったら心の声が漏れちゃってるよ。
それにこの状況で忠犬くんと喧嘩するとか呑気だなぁ。
【さすがユキの弟子……そっくりじゃねーか】
「私だけじゃありません。この――仲間のおしゃぶりと共に」
「勝手に持ち出しちゃダメじゃない、ユニチャン。それは僕のトゥリニセッテコレクションだ」
はぁ？ キミのじゃねーし、冗談も程々にしろよ。
「ちがいます……これは私が預かったものです。それに、貴方が持っていても、それはトゥリニセッテとは言えません。何故なら…」
ユニの手のひらで、おしゃぶりたちが生命力に溢れた強くあたたかな、優しい輝きを放つ。
「おしゃぶりは魂なくしては存在意義を示さないのです」
バイパー……あと少しの辛抱だ。
「すごいよユニチャン！ やはり僕には君が必要だ。さあ、仲直りしよう、ユニチャン」
「ユニに近づかないで！！」
真美ちゃんがその背にユニを隠す。
「ん〜〜？ 君は真美チャンだっけ？ ……そういえば、僕の部下から面白い報告があったんだよね。大空7属性とも、黒クンやユキチャンみたいな雪属性とも違う不思議な炎を操る、ってさ」
ええ〜……真美ちゃんってばまさかの大地の炎を使っちゃったのか〜……。
そりゃあマシマロ野郎に目をつけられる訳だ。
「真美…」
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霽月(プロフ) - ゆきなさん» コメントありがとうございます。さ、最初から…もはや最初の頃のは書き直したいレベルでお恥ずかしい限りです。最後まで面白いものを書けるよう、頑張ります！ (2019年3月11日 19時) (
レス) id: b6246d6e58 (このIDを非表示/違反報告)
ゆきな(プロフ) - こんな遅くにすみません！２日かけて最初からユニちゃんと未来で再会！って感じの所まで読みました！面白かったです！これからも無理せずに頑張ってください！ (2019年3月7日 1時) (レス) id: e7791cc44f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：霽月 | 作成日時：2018年4月17日 22時
