第62話 いいえ、土下座ルートです。 ページ17
山本武 side
《武くん、雲属性の植物は消えた？》
ユキさんの通信にハッとして返事をする。
「あっ、おう！ 幻騎士も無事っすよ！」
《よっと！ ……ん、ありがとね。あともう一つ頼む……イヤホンの音量を最大値にして幻騎士に向けてくれる？》
言われた通りにし、未だ呆然としたままの幻騎士へイヤホンを向ける。
《よっ、久しぶりだね幻騎士。一つ断っておくけど、私はキミを助けたつもりはこれっぽっちもない》
「ぐっ……では何故、こんなことを…」
《キミにはやってもらわなくちゃいけないことがある。そのために、キミをそう易々と誰かに殺されるワケにはいかないんだよ。それから、何故って……キミはそう聞くのかァ……その弱っちい心臓に手ェ突っ込んで心当たりを思い浮かべてみろ……そう、まずはアリアに土下座しろ！！ 額を地に擦り付けて泣きべそかきながら誠心誠意、心を込めて謝罪しろ！！ ユニにも同様にね！！ つーか白蘭が神ィ？ 何をどうトチ狂ったらそんな考えに至るんだよ、馬鹿じゃないの？ それからついででも構わないから私にキチンと礼を尽くしてね。え？ 助けたつもりはないってさっき言った？ それは本当のことだけど、実際のところキミって私に助けられてるよね、結果的に。ま、そーいうワケだ。そして何より…………私の可愛い妹と娘にキミの汚い姿を見せたくないんだよ！！！！！》
「なッ…！」
《な、なんて言うか……お母さん……》
《母さん……途中までは良かったのに……》
《ユキ……まあ、シスコンだしなぁ……》
《やっぱりユキさんって素敵なお姉さんだね、ハルちゃん！》
《こ、こんな大勢の前で……恥ずかしいですぅ……》
《まあ、ユキさんだから……》
《オネーサンったら言ってること無茶苦茶すぎィ！》
《それからケバ男…じゃなくて桔梗と白蘭、一つイイコトを教えてあげよう。本来ならばキミ達による幻騎士チャン抹殺計画は成功していたよ。けど現実ではそれは阻まれている……何も未来が分かるのはキミだけじゃないんだよ》
言ってることはよく分かんなかったけど、ユキさんは不敵な顔してんだろーな。
っし、オレもあともう一踏ん張りすっか！
「よし、んじゃオレは標的んトコ行くぜ！」
《うん、私はコッチの相手で動けないから頼むよ。コラ、ミドゥーザ！ へばってるんじゃないぞー》
《ムチャ言わないでヨ！！》
ハハッ、敵と仲良くなるなんてユキさんスゲーのな！
第63話 必殺の一撃はトラウマもの間違いなし→←第61話 幻騎士救済ルート？
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霽月(プロフ) - ゆきなさん» コメントありがとうございます。さ、最初から…もはや最初の頃のは書き直したいレベルでお恥ずかしい限りです。最後まで面白いものを書けるよう、頑張ります！ (2019年3月11日 19時) (
レス) id: b6246d6e58 (このIDを非表示/違反報告)
ゆきな(プロフ) - こんな遅くにすみません！２日かけて最初からユニちゃんと未来で再会！って感じの所まで読みました！面白かったです！これからも無理せずに頑張ってください！ (2019年3月7日 1時) (レス) id: e7791cc44f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：霽月 | 作成日時：2018年4月17日 22時
