第65話 小賢しい女 ページ20
「予想外ではありましたが……しかし、問題はありません」
「んだと？」
桔梗が宙に浮かぶと同時、コンクリートから生えた植物が獄寺の両足に巻きつく。
そして開匣済みの匣も、そうでない匣もまとめて植物に覆われ……身動きができない状態にさせられてしまった。
「なっ！？ ちっ、瓜！」
「ハハン、失礼します」
咄嗟の判断で瓜に指示を出したものの、それより早く桔梗は入江のもとへ向かうべく、飛び退る。
「クソっ…！ 抜かれた！！ すまねぇ入江…」
《了解だ…。でも、きっと大丈夫だ。スパナとユキさんと今日までに作り上げたモノもあるし…》
◇◇◇
「……すまない。ユキの推測通り、トリカブトはまだ倒せていないようだ」
《それは本当かい綱吉君！！》
《正一！ ボンゴレの周辺1.5kmの範囲に異常な炎反応が！》
《なんだこの歪みは！？》
「きっとオレが今いるここが幻術空間だからだろう」
「哀しき者よ…」
「！」
◇◇◇
「正一、山本の攻撃が標的の寸前で敵の基地のバリアに阻まれてる」
「……さすがユキさん。ここまで彼女の予測通りだ。桔梗は？」
生命とイコールである炎を垂れ流しにしずぎたために息が上がる。
「接近、距離900！ 迎撃用のレーザートラップは90％取り付け完了」
「よし。発射はスパナに任せるよ。僕は幻覚装置を起動させる」
桔梗が間近に迫る今、僕が倒されるよりも先に山本君がデイジーを倒すことを祈り、少しでも長く抵抗するしかない！
「ハハン、こんなものが通用するとでも？ ……ぐッ！？」
「駄目だ……迎撃用レーザートラップ全滅…。でもトラップに仕込んでおいた強烈な刺激臭は効いているみたいだ」
「頼むぞ、山本君…！ 幻覚装置、起動完了！ よし、スパナ、基地を走行モードにするキャタピラを出してくれ！」
「わかった」
予想外にも程がある刺激臭に一瞬涙目になった桔梗は、額にうっすら青筋を浮かばせて再び基地に迫る。
「くっ……三浦ユキ…！」
「距離500！！」
「ハハン、ついに捕らえましたよ」
「やらせねえよ！！」
『そうそう、行かせないよ』
「！？」
ドドドドッ！！
火花を散らしながら飛ぶ爆弾の雨が桔梗に降りかかる。
「つか臭ぇ！！ なんだよここ！」
『それはトラップを壊したケバ男のせい。ユキちゃんはなーんにも知りません』
「いやぜってー何か一枚噛んでんだろ…」
「三浦ユキ！！ 何故ここに……ああ、幻覚ですか。小賢しい女ですね…！」
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霽月(プロフ) - ゆきなさん» コメントありがとうございます。さ、最初から…もはや最初の頃のは書き直したいレベルでお恥ずかしい限りです。最後まで面白いものを書けるよう、頑張ります！ (2019年3月11日 19時) (
レス) id: b6246d6e58 (このIDを非表示/違反報告)
ゆきな(プロフ) - こんな遅くにすみません！２日かけて最初からユニちゃんと未来で再会！って感じの所まで読みました！面白かったです！これからも無理せずに頑張ってください！ (2019年3月7日 1時) (レス) id: e7791cc44f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：霽月 | 作成日時：2018年4月17日 22時
