かっこいい15 ページ17
一筋の風が、私の頬を撫でた。
義勇が、私を好き…?
私にとって今の義勇は、大切な幼馴染。それ以上でもそれ以下でもない。
でも、ずっと一緒にいたんだ。一度も恋愛感情をもたなかった訳じゃない。
小学生の時、私は義勇が好きだった。
でもね。義勇はしのぶちゃんのことが好きだと思ってたの。だから私は、必死で義勇を諦めた。
きっと、小学生…いや、中学生の時でも『Yes』と即答していただろう。
でも今は?義勇に好きだと伝えられたのに、すぐに『Yes』と言っていない。
声を出したくてもでない。それは、驚きだけが理由じゃない気がする。
じゃあ、なんで?なんで声が出ないの?
わからない。わからないよ、義勇。
「…悪い。困らせた。返事はすぐにはいらない。じゃあ。」
「ぇ、あ、ちょっ…」
声が出ない私を見て、義勇は走って帰って行った。私が困っているのを察してくれたらしい。
…足速すぎでしょ。もうゴマ粒みたいな大きさに…。
私は義勇が走って行った方向を見ながら、思考を巡らせた。
どうしてだろう。どうして声が出なかったんだろう。
…声が出なかったどころか、私はここへ来る前からずっと同じ人のことを考えていた。
「っ…
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伊黒さん…っ」
そう、私はずっと伊黒さんのことを考えていた。義勇に告白されている時も。義勇に呼び出された時も。
それは、どうして?
伊黒さんと私は、ただのお隣さん。それだけ。まあ、勉強したし仲は良い方だと思うけど…。
でも、それだけの仲なの。なんでずっと一緒にいた義勇よりも伊黒さんのことを考えていたの?
…わかんない。わかんないよ…。
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「…A、大丈夫?」
「っ、蜜璃…!」
目を上げると、私の大親友の蜜璃がいた。大方、義勇が呼んでくれたんだろう。蜜璃の家はこの辺りではない。
「蜜璃…っ!
私、わかんないの…っ!」
「そうね、もう大丈夫よ!なんでも言って!」
私は蜜璃にガバッと抱きつく。蜜璃は、よろめきながらも支え、私の背中をポンポンとしてくれる。
…今日ばかりは、その優しさに甘えてもいいですか。
私は、蜜璃に抱きつきながら訳も分からず涙を流した。
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それを見てる人がいるとは気づかずに。
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渋谷の子供 - ☆Erika☆さん» コメントありがとうございます!返信遅くなってすみません…。 ぬぉぉぉお!頑張ります!()楽しみにしてくださりありがとうございます!! (2020年8月14日 11時) (レス) id: 729d0dd35e (このIDを非表示/違反報告)
☆Erika☆(プロフ) - ぬぉぉぉお!!!頑張ってください!更新楽しみにしています! (2020年8月9日 12時) (レス) id: d587067f73 (このIDを非表示/違反報告)
渋谷の子供 - セラヲタなごちんさん» そうです、辛いことです! ちなみに、私は辛いことを経験したことないです()モテないので()友達と非リア同盟組んでますwセラヲタなごちんさんも辛いことがあっても頑張ってください! (2020年7月31日 16時) (レス) id: 729d0dd35e (このIDを非表示/違反報告)
セラヲタなごちん(プロフ) - え?!辛いこと?!嫌ダァッ!。゚(゚´ω`゚)゚。ブワッ (2020年7月30日 21時) (レス) id: bd53d4e57a (このIDを非表示/違反報告)
セラヲタなごちん - 渋谷の子供さん» おぉ〜っ!流石、渋谷の子供さん!ありがとうございます!私もやってみようと思います!ありがとうございました!更新頑張ってください! (2020年7月5日 12時) (レス) id: bd53d4e57a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:渋谷の子供 | 作成日時:2020年6月12日 17時