【REBORN】最弱幹部は息を潜める (ページ23)

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目的22:願望成就ページ23

リング争奪戦で最後に使った力は私もよくわかってないんだけどねということを告げて。
ヴァリアーの話題が出たついでだ。
こちらの本題にも答えてもらおう。

「空(から)の守護者になったってことは
ボス……XANXUSはそれを認めたってことだよね。
まぁ、おかげで命は拾ってもらえたみたいだけど」

まぁ処刑されずクビで済んだのなら安いものだろう。
その一言にまたアルコバレーノはニヤリと笑った。

「というわけでコイツを預かってるぞ」

と1通の手紙を差し出した。
私は隊と離れての単独任務がほとんどで
その間は足のつかないように通信も遮断している。
さらに帰還しても今度はボスが不在などもよくあったので
ボスからの指示が手紙でというのは少なくなかった。
まさにリング争奪戦のときもそれだった。

これが最後の手紙かなと思いながら封を切る。
本文を読みすぐに視界がぼやけた。

「……っとに……人使いの、荒い……」

'仕事が詰まっている。早く片付けろ"

見慣れた文字の短い文。
それだけでこんなにも泣かされる日が来るとは思わなかった。

「ドカスの代わりがそう見つかるわけねぇだろうが
……だそうだそ」

「……そりゃあそうでしょうとも」

褒めてくれているのか、貶しているのか。
間違いなく後者だろうけど。
それでもボスにとって'代わりのいない"というのが
たまらなく嬉しかった。

「まぁお呼びなら早く帰りますか」

涙をぬぐい、隊服や武器が部屋の隅にまとめて置いてあるのを確認する。

「ちょっと？！無理しちゃだめだって！！」
「1週間も寝てたんだから元気は有り余ってるよ」

クスクスと笑いながら伸びをする。
窓の外は雲1つない晴天だった。
帰る前に彼の元に行くのなら、こんな日の方が良いだろう。

「ねぇツナ、私が守護者として動くことはない方がいいのはわかってるけど……
それでも、また会う日を楽しみにしてていい？」

この問いに彼は太陽のような笑顔で答えた。

「もちろん！
……というか何もなくても遊びにおいでよ！
みんなにも紹介したいから！！」

あぁ、こんな約束……まるで友達みたいじゃないか。

「うん、約束する」

再び溢れそうになる涙を押し込めて私も精一杯の笑顔で返す。

この約束がいつ果たされるのかはまた別のお話。