【REBORN】最弱幹部は息を潜める (ページ22)

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目的21:現象の正体ページ22

「俺のことはツナでいいよ。敬語もなくていいし」

気を取り直してといった感じで彼は告げた。
10代目なのに？と返すと

「俺は君と友達になりたい」

と言い切った。
この間まで戦ってた相手側の人間に
そこまで言えるのは大物なのか、馬鹿なのか。

「じゃあ……ツナと。うん、悪くない」

自然と顔が綻ぶ。
ヴァリアー幹部ではベルは歳が近かったが友達という感じではなかったのでとても新鮮だった。

「そろそろ本題に入るぞ」

と今まで黙っていたアルコバレーノのリボーンが横槍を入れた。
守護者に任命することが本題ではなかったらしい。

「お前、何者なんだ？
なぜお前の情報がすべてボンゴレの最高機密になっている？」

赤ん坊とは思えない眼差しで銃を突きつける。
わぁ怖い怖いと手を上げて茶化しては見るものの、
リボーンの殺気は向けられたままだ。

「別に守護者になった以上話すのはいいけども。
普通そういうのは先に聞かないかい？」
「聞く前に聞いたとしてお前はそれを話すか？」
「まぁ話さないねぇ」

というやりとりを経て'銃と殺気をしまったら話す"
と言ったら大人しく銃を下げた。
彼が知りたいのは多分これだろう。

「私はそもそも戦闘に秀でたタイプじゃないんだけど。
潜入とか隠密とか暗殺とか……得意なのはそっちの方でね。
まぁ招待をわからなくするのが1番の目的。
復讐に来られても困るし、
何より招待がわからない方がボンゴレにも都合がいい」

ボンゴレにも？とツナが首を傾げる。
私はやや苦笑いしながら問いかける。

「……'悪夢"とか'ボンゴレの悪夢"って知ってる？」

ツナはポカンとしていたが
その単語にリボーンは一瞬驚きはしたものの、
ニヤリと笑う。

「よかったなツナ、コイツ他のヴァリアーと同じか
それ以上にやべぇやつだぞ。
暗殺の域を越えて現象になってるようなやつだからな」

褒められてるはずだが全くそんな感じがしない。
悪夢の概要を聞くと信じられないといった顔をツナは浮かべた。

「じゃあ毎回こんなに負担の大きな力を……？」

彼は心配そうな顔を向けた。
何か少し勘違いされているようだ。

「最後にみんなを昏睡させた力を実戦で使ったのは昨日が初めてだよ。
流石に毎回倒れてたら体がもたないからね」

自分のことのようにほっとしてくれていた。
本当に優しすぎるくらいだった。

「まぁ、そんな特殊な力を使わないで
全く足が着かないことの方がやべぇけどな」

とリボーンはあっけらかんと言った。