【REBORN】最弱幹部は息を潜める (ページ3)

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目的02:開戦前夜ページ3

「雲仙A、任務を終え帰還・合流致しました」
「遅ぇ」

日本の並盛町、某ホテルの最上階の臨時アジトに到着し、第一声がこれである。
流石にスクさんのときのようにグラスは飛んでこなかったが。
リングの偽物を掴まされたりと色々あったことは後で聞いた話。
それを差し引いても相変わらず人使いの荒いお人だ。

「足をつけずにファミリー潰すのも楽じゃないんですから是非もないでしょう。
初戦には間に合ったんだから勘弁してください」

まぁ私の銃の師匠でもあるから頭は上がらないわけだが。

「それに自分以外の戦いに行く義務はないんでしょう？」

と続ければ

「ゔぉぉぉい！A、来ねぇつもりかぁぁぁ！！？」

と今度は剣の師匠が声を荒げた。
声を荒げるのはいつものことだが。

「相手の力量がわからない以上、余計なことで足をつけたくないんです」

報復に来られて強かったら無理じゃないですか、とぼやく。

「仮にも俺とボスの弟子なら純粋な戦闘も強くなれぇ！！お前は暗殺特化過ぎるんだぁ！！」

「みなさんが戦闘に特化しすぎなんですよ」

「いや、王子もAが暗殺特化過ぎると思うけど。普通'悪夢"みたいな事案ホイホイ起こせるもんじゃないし？」

スクさん、ベルとの2vs1……むぅ、分が悪い。

「まぁ戦闘の方は今後の努力するとして、私は自分の戦い以外には行きませんよ。
マーモンの戦いとか一瞬で幻覚汚染でしょうし」

私は幻覚に対する耐性が全くない。
一般人でも多少なりと持っているはずなのに私にはそれが皆無だった。
体質なので改善のしようもなく、
幻覚を見ないという対策しかできない。

「それに皆さんなら勝てるでしょう？」

とニヒルに笑うとその場にいる幹部たちが一斉にため息をついた。

「それはズルいよA……
いや、確かに僕の戦いのときはこなくてもいいけどさ……」

「私はAちゃんの無慈悲な信頼は好きよ〜！
気合入るわぁ〜！！」

「俺は別にどちらでも構わん。牛のクソガキなぞ捻り潰してくれる」

幹部たちは各々に感想を述べるが気になることは1つ。
一応他の幹部たちが把握している情報までは目を通している。
だからほかの幹部も知らないマーモンの相手とかは私も知らないけど。

だからまぁ戦いですから白熱した中で、とかなら仕方ないですが……と前置して続ける

「殺らなくても勝てたのに……みたいな勝ち方の人は朝日が拝めないと思いますよ」

とまるで他人事のようにレヴィさんに忠告した。