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甘えん坊【坂田】 ページ28

「銀、ちゃん」


お夕飯を食べ終わって数十分後、お皿も洗い終わってお風呂も掃除して、漸く一息吐けた頃にソファに横になっている銀ちゃんに一歩近付いた。

テレビに映るバラエティー番組をつまらなさそうに見ている銀ちゃんの「んー」という生返事、それを聞き終わる前にぼふっと銀ちゃんのお腹の上に頭を乗せた。


「ンだよ重てェだろーがよ」
「…。」
「ったく、今テレビ良いトコなんだから邪魔すんなっての」


銀ちゃんの迷惑そうな声もガン無視して腕をどうにか腰に回す。何だかんだで少しだけ浮かせてくれるのは優しさなのか、それとも満更でも無いからなのか。分からないけれど私と銀ちゃんの間がぴったりと埋まった。


「う"ぇっ………」
「…。」
「う"ーーーうぇええええん!!!」


銀ちゃんの胸に顔を埋めたまま汚い嗚咽を漏らす私。ぼろぼろと零れ落ちる涙を銀ちゃんの着流しが吸い込んで少しずつ染みが大きくなってゆく。それでもお構いなしに私は大声で泣き続けた。


「うー!!うえっ…ひっ……うぇえええ!」
「ったく……もー、本当に手の掛かる女だな」


呆れたような銀ちゃんの声が、優しいその手がゆっくりと頭を撫でて、涙と鼻水でぐちょぐちょになった顔を上げさせられれば、仕方なさそうに微笑する銀ちゃんと目が合った。


「ほら、顔拭きな。つってもハンカチとかねーから着流しだけど」
「う"、むう…ぐすっ」
「あー、鼻水は付けんなよ。付けたらぶっ倒すからな」
「…ん、」


よしよしとあやすように涙を拭き取ってくれた銀ちゃんは私と額を合わせて「何があったか知んねーけど、銀さんがお前を笑わせてやっから」と自信ありげに笑った。

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設定タグ:銀魂   
作品ジャンル:恋愛
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月ヶ瀬ましろ(プロフ) - 詩織さん» コメントありがとうございます!内容によってはお待ちして頂く事になりますが受け付けておりますよ(^-^)/ (2017年7月12日 21時) (レス) id: b30e496864 (このIDを非表示/違反報告)
詩織 - リクエストって、今も受け付けてますか? (2017年7月12日 17時) (レス) id: e1eb8c8d20 (このIDを非表示/違反報告)
lying doll(プロフ) - みかづきさん» ありがとうございます(´∀`*)了解致しました〜 (2016年8月29日 11時) (レス) id: 9b1d9c93d0 (このIDを非表示/違反報告)
みかづき - リクエストよろしいでしょうか?「嘘嫁」の番外編が見たいです。 (2016年8月29日 9時) (レス) id: 9bc726f217 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:月ヶ瀬ましろ | 作成日時:2016年8月28日 19時

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