鬼畜上司と四徹目【高杉】 ページ18
「高杉さーん…お仕事終わりましたぁ」
鬼兵隊機密書類の山を持って訪れた総督の部屋で彼は優雅にお酒を嗜んでいた。雑事という雑事も日頃こなす私としてはムッとしない訳でも無いけれど…でも、まぁ仕方ないと思う他ない。だって上下関係なんてそんな物ですし。
「あァ、そこに置いておけ」
「はぁ〜い」
ドサッ、じゃなくてドンッと書類が音を立てて机の上に乗る。何この馬鹿みたいに重い書類マジで意味分かんないんですけど、そう思った若かりし自分は何処かに捨て置いてきた。今は凝った肩を回す日常に慣れてしまった、何と悲しきかな。
「んじゃ、私はお風呂入って寝ますから」
「待て」
「どうしましたか?」
高杉さんはゆったりとした動作で私を見やると顎で向こうを指した。何だよ何の用だよ…お茶でも淹れろと言うのか、そう思いつつ向こう側に目を向ければ、
「え」
「アレも片しとけ」
先ほど終えた書類の倍はあると思われるオバケ書類が積み上げられていた。何コレどうしてこんなに高く積み上げられるのさ、チビのくせに。
「えっとですねぇ……今っスか?」
「今だ、すぐにやれ」
「えっと…私これでも三徹ぐらい余裕でしてるんですケド」
「そうか」
サラッとだから?みたいな顔で言い退ける鬼畜上司に怯えるか弱い部下の図がコレであった。三徹だぞ、三徹。人間って三徹過ぎた辺りから瞳孔開き切って食べ物と書類の区別が付かなくなって書類食べちゃうって知ってるのかな、このボンボンは。
「あのぉ〜高杉さぁ〜ん…」
そこで私は、自分でも引くぐらいの猫撫で声で手を擦り合わせながら高杉さんに近付く。今は自分のキャラを守る事より安眠優先だ、しっかりと睡眠を確保しないと私は生ける屍か何かになってしまう、まだ人間を止めたくはないぞ。
「せめて、せめて2時間ぐらい寝かせてもらえませんかねぇ…いっそお風呂込みで2時間でも構わないんで」
「…。」
「ダメですか?」
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月ヶ瀬ましろ(プロフ) - 詩織さん» コメントありがとうございます!内容によってはお待ちして頂く事になりますが受け付けておりますよ(^-^)/ (2017年7月12日 21時) (レス) id: b30e496864 (このIDを非表示/違反報告)
詩織 - リクエストって、今も受け付けてますか? (2017年7月12日 17時) (レス) id: e1eb8c8d20 (このIDを非表示/違反報告)
lying doll(プロフ) - みかづきさん» ありがとうございます(´∀`*)了解致しました〜 (2016年8月29日 11時) (レス) id: 9b1d9c93d0 (このIDを非表示/違反報告)
みかづき - リクエストよろしいでしょうか?「嘘嫁」の番外編が見たいです。 (2016年8月29日 9時) (レス) id: 9bc726f217 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:月ヶ瀬ましろ | 作成日時:2016年8月28日 19時