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「なぁ、ジャミル。」
初夏のことカリムはジャミルに勉強を見てもらっていた。
「なんだ、そこはさっき教えたぞ。」
教えたはずの場所でシャープペンシルの動きが止まっているためジャミルはまた何か別のこと考えてるなと思い参考書を閉じた
「Aって何が好きなんだ？」
「…は？」
何を言い出したんだコイツと思うもカリムはそのまま話を進めて行く。
「いや、こっちに来る前に土産楽しみにしてろよって言ったものの何がいいか全然思いつかないんだ…」
「はぁ…多分アイツはお前が何くれたって喜ぶと思うぞ。」
いつもそうだろう。
っとジャミルは呟けば先程閉じた魔法の参考書をペラペラページをめくっていく。
「それじゃダメなんだよ！！」
カリムは座っていた椅子から立ち上がった。その様子に少し驚いてジャミルは瞼をぱちぱちさせた。
｢俺は、Aに…喜んで欲しいだ。｣
｢だから、いつも喜ぶだろ…。｣
｢そうじゃなくって！！…そうじゃなくて…その…あれだ…｣
どんどん小さくなっていく声に首を傾げて声が聞こえるようにジャミルはカリムに耳を傾けて近付いた。
｢俺はAに世界一喜んで欲しいんだッ！！｣
寮中に響き渡るような声でカリムは叫んだ。 ジャミルは耳を塞ぎながらも目を点にすればカリムをじっとみた。
｢あっ…いや、もちろん他の弟達やみんなにも喜んで欲しいんだが…そのAには…笑ってて欲しいというか…なんというかだな。｣
あぁ、嫌な予感が的中してしまった。
｢…わかった、なんとなく探り入れてみる。｣
｢ほんとうか！？｣
瞳をキラキラ輝かせれば嬉しそうに笑うカリムを見てジャミルはため息を漏らした。
｢聞いといてやるから早くその課題を終わらせろよ。明日、小テストがあるんだからな。｣
｢うっ…そうだった。でも、ありがとなジャミル！！さすが、俺の1番の友達だな。｣
｢はいはい。｣
何が1番の友達だ。
いや、今その話はどうでもいいか。
嫌な予感が的中した。いや、予感と言うよりは疑いが確信になっただけなのだが。
よりによって、なんで俺の妹なんだ。
もしもだ。いや、考えたくないがもしも仮にAとカリムが付き合うことになり、やがて結婚なんてしてしまったら…。
俺は一生カリムから離れられなくなる。
そんなの絶対にゴメンだ！！！！！
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絵 - 最高すぎです！ (2021年11月21日 8時) (
レス) @page28 id: a4d316c6c5 (このIDを非表示/違反報告)
蝶華(プロフ) - 桜奈さん» コメントありがとうございます。ジャミルは絶対に妹の幸せより先に自分の自由を考えるかなと思ってこうなりました（笑） (2021年9月6日 23時) (レス) id: f76049d4a6 (このIDを非表示/違反報告)
桜奈(プロフ) - 最後の妹がカリムと結婚したらカリムから離れられなくなるって‥そっちかい！って突っ込んでしまいました笑 (2021年9月4日 22時) (レス) id: d4cad16a17 (このIDを非表示/違反報告)
蝶華(プロフ) - maさん» わーお返事遅くなってごめんなさい。嬉しいです、ありがとうございます。頑張って続き書きますね！！ (2021年6月28日 15時) (レス) id: f76049d4a6 (このIDを非表示/違反報告)
ma(プロフ) - ほんとに好きです (2021年6月8日 14時) (レス) id: ac97d1e26e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：蝶華 | 作成日時：2021年4月27日 21時
