14 ページ15
この舞が終わってしまえば、夜が明けてしまえばあの人はどこかへ行ってしまう。
そんなことを考えながら舞を踊っていた。
目の前にはたくさんの人がいるがAは1度スイッチが入ってしまうとまわりの人間など視界に入らなかった。
曲が終わると拍手がAの耳に届き終わったのだと気付いた。
『…終わった。』
｢それでは今日のカリムとジャミルの入学祝いを込めて乾杯だっ！！｣
カリムの父である当主がグラスを上にあげると周りの人たちもそれを見て乾杯をしてご飯を食べ始めた。
｢A宴の舞とても良かったよ。｣
カリムの父親が駆け寄ってくるとニコニコしながらAを褒めた。やっぱりカリムとよく似ているなぁなんて思いながらAは頭を下げた。
『ありがとうございます！！…ですが、私なんかの舞で本当に良かったのでしょうか？』
｢もちろんだ。お前はジャミルの妹でカリムとも昔から仲良くしてくれていただろう？それに、私は君の舞はここらじゃ1番だと思って君にお願いしたんだ。｣
『…嬉しいお言葉ありがとうございます。』
Aは深々と頭を下げると当主はニコニコしてAの肩をぽんっと叩いた。
｢それにカリムも君に舞を踊って貰って喜んでいると思うよ｣
『そんなことありませんッ！！』
バッと顔を上げると当主は驚いた顔をしてキョトンとしていた。
『ぁ…いや、その…違うんです。カリム様は…えっと…私なんかの舞ではそのような事思われないかと…。』
やばい、当主様の前で余計なこと言ってしまったかもしれない。なんて思えばオロオロしていると当主はクスクス笑っていた。
｢ははっ君は…昔のお母様に良く似ているね。｣
『…母ですか？』
さっきも母さんに言われたな。
何がそんなに似ているのだろうか…。
そんなことを考えていると遠くから自分の名前を呼ぶ声が聞こえた。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 176人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「ツイステ」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
絵 - 最高すぎです！ (2021年11月21日 8時) (
レス) @page28 id: a4d316c6c5 (このIDを非表示/違反報告)
蝶華(プロフ) - 桜奈さん» コメントありがとうございます。ジャミルは絶対に妹の幸せより先に自分の自由を考えるかなと思ってこうなりました（笑） (2021年9月6日 23時) (レス) id: f76049d4a6 (このIDを非表示/違反報告)
桜奈(プロフ) - 最後の妹がカリムと結婚したらカリムから離れられなくなるって‥そっちかい！って突っ込んでしまいました笑 (2021年9月4日 22時) (レス) id: d4cad16a17 (このIDを非表示/違反報告)
蝶華(プロフ) - maさん» わーお返事遅くなってごめんなさい。嬉しいです、ありがとうございます。頑張って続き書きますね！！ (2021年6月28日 15時) (レス) id: f76049d4a6 (このIDを非表示/違反報告)
ma(プロフ) - ほんとに好きです (2021年6月8日 14時) (レス) id: ac97d1e26e (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：蝶華 | 作成日時：2021年4月27日 21時
