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フィールドから建物の中に移動し、通路を歩く冴の後をついて行く。

愛空さんや閃堂さんにきちんと挨拶できなかったな…
ていうか、会長を置いて部外者のわたしが勝手にウロウロしてしまって大丈夫なんだろうか…
いや、でも冴がいるのだから全部どうにでもなるか。
監督や会長よりも冴の方が発言権があるのは見て明らかだった。




「何百面相してんだ」


『あ…会長置いてきちゃったなぁって…』


「フン、大方俺のご機嫌取りのつもりでお前を連れてきただけだろ。だから、問題ねぇ」


『ご機嫌取り…』


「まぁ、悪魔のお陰で逆効果でしかなかったが」




先ほどのように怒った顔はしていないけど、機嫌が悪いことはヒシヒシと痛いほどに伝わってきている。


(なんなの…自分はブルーロックに来て人のこと呼び出したくせに…わたしは怒られて)
俯き加減に下を見ていると、頬に冷たいものが当てられた。




「やる」


『………オレンジジュース』


「よく飲んでたろ。向こうで」



側にある自動販売機で購入したらしい。
冴の言う通り、メーカーは違えどオレンジジュースはスペインでわたしがよく飲んでいて冴にも何度も買ってもらったものだ。
手の中に収まる缶を見て懐かしい気持ちになった。



『覚えてたの…』


「あんだけ飲んでたら忘れねぇよ」


『確かに。ほぼ毎日飲んでたかな?日本に戻ってきてからはたまに飲む程度だよ』


「そうか」













『ごめんね、ひどいこと言って』


「あ?」


『本当は心のどこかで薄々気づいてたよ。冴の“もういい”の意味……

あれは“糸師冴のためじゃなくて、わたし自身のためにトレーナーを目指せ”って意味だったんだよね』


「……。」



わたし達の間に沈黙が流れた。

肯定はされなかったが否定もされない。
つまり、そういう意味だったのだ。



「座るか」


『うん』



自動販売機の近くに設置されたベンチに人1人分の間を空け、わたし達は並んで腰を掛けた。

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もふ - 最初からここまで夢中になるくらい引き込まれてました!最高です....!!続きが気になります....!最近ハマり初めて一気に好きになりました!最新話楽しみにしております! (4月25日 22時) (レス) @page19 id: 8a745f9241 (このIDを非表示/違反報告)
ゆず(プロフ) - アサリさん» コメントありがとうございます(^^)最新話も早速読んでいただけて嬉しいです。落ちは実はまだ未定なのです…。初恋は糸師冴と冴メインのお話が続いていますが、わたしもまだ迷っているところなので楽しみにお待ちいただけると嬉しいです! (5月27日 0時) (レス) id: 5e3b7e37d3 (このIDを非表示/違反報告)
アサリ - 新しく出たのも最高です。続きを楽しみにしています。 (5月25日 19時) (レス) id: af09d471c0 (このIDを非表示/違反報告)
アサリ - もう一つ質問ですけど、この小説の主人公の初恋の相手は誰ですか?無理に答えなくてもいいですよ。 (5月25日 17時) (レス) id: af09d471c0 (このIDを非表示/違反報告)
アサリ - この小説は最高です。続きを楽しみにしています。あと、質問ですけど、この小説の主人公の落ちは誰ですか?無理に答えなくてもいいですよ (5月25日 5時) (レス) id: af09d471c0 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ゆず | 作成日時:2023年5月4日 14時

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