検索窓
今日:30 hit、昨日:7 hit、合計:185,055 hit

五日目 ページ7

眠くはなさそうな鉄朗をソファーの下の小さなテーブルの前に座らせて、逃げないようにとその上に稜を座らせる。




ガチャガチャと広げるのは、そう、コスメ。




ソファにファサりとかけるのは私じゃとても着れない大きさのチャイナ服とウィッグ。






「覚悟なさい、鉄朗!」

「抵抗はするなよ!お前は完全に包囲されている!」


「いや包囲はしてねぇだろ。ってか何、俺殺されんの?」







困惑を浮かべる鉄朗にチャイナ服を押し付ける。



鉄朗はピンときたのか心底げっそりした顔をしたあと、「マジで?」と呟いた。





「「マジ!!!」」





着替えてきた大男のチャイナ服はなかなかに見もので、真正面から見るとお腹が捩れてちぎれるのではと言うほど面白かった。




鉄朗も着る前はグチグチ文句を言っていたが、今は開き直ってノリノリ。





そんな鉄朗をソファーに座らせて、早速メイクを始めた。




稜はマニキュアを塗っている。

案外上手で鉄朗も物珍しそうに稜を見ていた。






「鉄朗って案外タフだよね。」

「いや俺もここまでとは思ってなかったつーの。」


「お父さん可愛くなれるといいね!」






爆笑しながらおちょくる稜に、鉄朗は軽くゲンコツを落とす。



それでも「まぁたまにはお前らの悪ふざけに付き合うのも悪かねぇな。」と呟いている所、本当に鉄朗は優しい人なのだ。



完成系、これまたお腹が爆発するくらい面白かった。





写真撮影会とか言ってたくさんポーズを決める鉄朗に、私と稜は床に転げまわる。



なかなかに様になっていて、それもまたジワジワ来た。






ちなみにその写真を孤爪くんと月島くんに送り付けると、孤爪くんは「キモ」と一言。




月島くんは「ブロックしていいですか?」ととても辛辣且つ簡潔な文が送られたので、またまた三人で大爆笑した。






鉄朗はもの凄くごついチャイナ女子に変身。





今度はメイド服ね、とふざけて言うと鉄朗は「げっ……。」と打って変わって顔を顰めた。






「冗談に決まってんじゃん。」


「お前らの冗談ほど恐ろしいもんはねぇよ…。」

六日目→←四日目



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 10.0/10 (515 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
310人がお気に入り
設定タグ:黒尾鉄朗 , ハイキュー ,
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

瑠璃 - めっちゃいい話😭😭泣きました。号泣でした。素敵なお話ありがとうございました❗ (2022年10月24日 20時) (レス) @page17 id: 6c259301f0 (このIDを非表示/違反報告)
もやし - 素敵なお話すぎて私泣いてしまいましたwこれからも頑張ってください! (2021年10月7日 0時) (レス) @page15 id: e06502b7ba (このIDを非表示/違反報告)
ナハマヤラ(プロフ) - 素敵なお話ありがとうございました。幸せいっぱいになりました。 (2020年8月2日 0時) (レス) id: eb3cd14925 (このIDを非表示/違反報告)
HYDE君 - 占ツクで、読んでてこんなに幸せな気分になれたことなかったです( ´∀`)黒尾夫婦尊すぎて...そしていつ君可愛すぎます(//∇//)すっごく癒されました!ありがとうございます(._.) (2020年8月1日 0時) (レス) id: c1b5418976 (このIDを非表示/違反報告)
蒼爽(プロフ) - 絢さん» 何度も読み返して何度もにっこりホッコリしてます笑 ありがとうございます(TT) (2020年7月29日 19時) (レス) id: 16faa558cc (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名: | 作成日時:2020年7月26日 11時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。