四人目：慈愛のメイド ページ7
フリージアがお皿洗いをしてくれるようです。
あなたも手伝おうとしましたが、「ありがとうございます。ですが、仕事なので」ときっぱり断られてしまいました。
食堂を後にしたあなたは、他のメイドを探すことにしました。
名前を知らないのはあと二人。館の探索も兼ねて、あなたは二人を探し始めました。
廊下を歩いていると、どこからかミシンの音が聞こえます。
音を辿っていくと、一つの部屋にたどり着きました。
あなたはノックを二回して、扉を開けます。
そこには、探していたメイドのうちの一人が居ました。
水色の長い髪を、後ろで大きな三編みにしています。口元のホクロが特徴です。
「あら、A様！シノに会いに来てくれたのかしら！」
メイドはミシンを止め、あなたをきらきらとした目で見つめます。
「あいさつ、まだしてないなと思って…！」
メイドはあなたの言葉を聞くと「うれしいわ」と笑いかけます。
「なら、えぇ。シノもちゃんとした挨拶をしませんとね」
メイドは立ち上がってカーテシーをしました。
「怨恨の館、服飾担当のシノよ。お裁縫が好きで、よくお洋服を作ったりしてるの。…あ、服飾っていうのはね、お洋服や、その飾りとか…、うん。うまく言えないけれど、そういうことよ！」
「伝わったよ！…で、今はなにを作ってるの？」
「ありがとう！今はね、A様のお部屋のカーテンを新しく作ってるの。今のアレ、ちょっと色が褪せてきちゃってるって、リリィちゃんからお願いされたの」
「え、そうなの！？嬉しいよ…！じゃあ、楽しみにしてる！」
「えぇ、えぇ！そう言ってもらえると、シノも頑張れちゃう！」
シノは再び作業に戻りました。
「…そうだ、あの子＿＿”彼”には挨拶した？」
「ううん、まだなんだ…」
「そうなのね。あの子、すぐどっかに行っちゃうし、ちょっと人見知りさん？なところがあるけど、A様にはちゃんと挨拶するはずよ。」
「そうなんだね、部屋はひと通り見た気がしたけど、居なかったな…」
「うーん、図書室にいるのをよく見るってダリアちゃんが言っていたけど…。」
「なるほど、ちょっと見に行くよ。」
「広いから、よーく探すのよ」
「うん！じゃあ、わたし行くね！」
「行ってらっしゃい。転ばないようにね」
あなたは図書室に向かいました。
「…あら、シノとしたことが、『ノック二回はトイレよ！』っていい忘れちゃった！」
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 7人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
てい(プロフ) - えある。さん» 自分でも、敬語忘れちゃうのいいなぁと思いながら書いてました。神作…！？凄い嬉しいです…！ (2023年4月2日 22時) (
レス) id: 715f75cf8f (このIDを非表示/違反報告)
えある。 - カーテシー、、、想像するとすっごいきれい、、、あと、、、作った甲斐がある、、、ます かわよ。 神作ありがとうございますっ! (2023年4月2日 22時) (レス) @page6 id: 9c1c96d73e (このIDを非表示/違反報告)
てい(プロフ) - ぺぽんさん» コメントありがとうございます…！そう言っていただけてとても嬉しいです。 (2023年3月21日 14時) (レス) id: 715f75cf8f (このIDを非表示/違反報告)
ぺぽん(プロフ) - 凄く惹き込まれるお話で面白いですね、続きが気になります😳 (2023年3月21日 14時) (レス) @page3 id: 83a944f022 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
