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｢…りゅうせい、悪くないっ…。
ごめんね…。
私、すぐ泣くし…、面倒くさいし…、弱虫だし…、
……流星が弱いとこ見せれないのも、分かるけど…っ｣
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こんな時でさえ泣いてしまう自分が嫌だ。
これじゃどっちが慰められているのか分からない。
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｢…でも…、それでも…、
流星が辛い時は、隣にいたい…っ…｣
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流星はそんな私を見て、
悲しそうな顔をしながら
“ありがとう” って優しく頭を撫でてくれた。
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流星｢…甘えたり…、弱いとこ見せたりすんの…、
…本当に得意じゃないの、俺。
Aが頼りないとかそういうんじゃなくて、
ただ単純に、
好きな子にダサいとこ見せたくない…ってだけで…、
でもそれが逆にAのこと苦しめてて…、
…本当俺、何やってんだろ…、｣
.
馬鹿だな、と自嘲するみたいに笑う流星。
そんな姿に堪らなくなる。
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｢…ぎゅってさせて。｣
流星｢…？｣
｢…ぎゅってさせて！！｣
流星｢…え…あ、いいよ、おいで？｣
｢違う…！流星がするんじゃなくて、私がするの。｣
流星｢…？｣
｢…いいから、そこで大人しくしてて。｣
.
ぽかんとしている彼の頭を、
…ふわっと優しく抱きしめる。
そして、
彼がいつも私にしてくれるみたいに、
とん、とん、と手のひらでリズムを刻んで背中を撫でる。
.
｢…好きな人に触れたりするとね、
オキシトシンっていう幸せなホルモンが出るんだって。
ストレスとか、不安とか、そういうの緩和されるの。
私は流星にぎゅってされたり、頭撫でられると、
……すっごい安心するし、幸せな気持ちになる。
……流星は…、…どうでしょう…か…｣
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作者名：紙兎
| 作成日時：2020年7月12日 23時
