□大きさ比べ ページ12
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お互い別々の仕事をしていても、
楽屋が近ければいつもどちらかに集まってしまう。
今日は私の楽屋に流星が来ていて、
次の仕事までの少しの間一緒に過ごしていた。
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「流星、手大きいよね。」
流星「そう?」
.
ん、と手のひらを彼に差し出せば、
大きさを比べるみたいに合わせてくれた。
.
流星「…え、ちっさ。」
「違う違う!流星が大きいだけ!」
流星「え?嘘でしょ?なんでこんなちっちゃいの?笑」
「女の子ってこんなもんだって!」
.
流星の手が大きくて綺麗って話だったのに、
なぜか私の手が小さいことにツボってる。
.
佐倉「なーにまた狭い楽屋でくっついて
キャッキャしてるんですか。」
.
そこに、お昼ご飯を買いに行ってくれていた
佐倉さんが戻ってきて、
盛り上がる私達を見て呆れたように笑っている。
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流星「佐倉さん、手貸してください。」
佐倉「え」
「あ、えっと、大きさ比べです。笑」
.
流星が言葉足らず過ぎて
一瞬不思議そうな顔をした佐倉さん。
すかさず補足説明をすれば、
“私、普通ですよ?” と言って手のひらを見せてくれた。
.
「ほら、私とほぼ一緒くらいでしょ?」
流星「まあ…、そこまで大差ないけど
やっぱAの方がちっちゃい。」
佐倉「水瀬さん手小さいですもんね。」
「…佐倉さんまで…!!」
流星「だってこれ本当に子どもじゃん。笑」
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作者名:紙兎 | 作成日時:2020年8月2日 17時