『認識できたら』 ページ13
[骨喰side]
俺は、どうやら兄弟達とはぐれたらしい。
主もいない。
今俺は、土の中らしきところにいる。
土の中に空洞があってその中にいる。
その中でただ立っていれば、穴の上からびしょ濡れのおなごが落ちてきた。
いや、自ら入ったのか。
骨喰『おい。
濡れているぞ。
はやく拭かなければ風邪ひいてしまう』
肩に手を置こうとすると、手がすり抜けた。
触れない認識できないとなれば、意思疎通は難しい。
目の前のおなごは淡々と服を脱ぎ始めたから、後ろを向いた。
認識していないとは言え、嫁入り前の肌を見るのは失礼だ。
兄弟はガン見していそうだが←
着替え終わったおなごは、俺をすり抜けて土に茣蓙(ござ)を敷いてその上で丸くなって寝入った。
親は、いないのだろうか。
穴の外に出て少し散策してみると、穴の近くに盛り上がった土の山が２つ。
その山の上に大きめの石が置いてあって、木の板に文字が書かれていた。
そこには、
『おっとうの墓』
『おっかあの墓』
と書かれていた。
と言うことは、あのおなごの両親は死んでしまったのか…
童子『おっとう…
おっかあ…』
あのおなごが墓の前に来た。
どうやら眠れなかったらしい。
相変わらず俺の姿は見えないのか、俺をすり抜けて墓の前に座り込んだ。
童子『どうして死んじゃったの…？
どうしてわたしを置いていったの…？
私も連れてってよ…
置いてくなんてひどいよ…』
墓の前で静かに涙を流しながら両親に話しかけているその姿。
俺には、炎の記憶しかなかったが、今は慰めるということを知った。
慰めてやりたかった。
何も出来ないがせめて、このおなごの近くにいよう。
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幸別愛友 - さらだ油さん» コメントありがとうございます！私も刀剣乱舞と獄都事変のお話が描けて嬉しいです！文章能力皆無のお話ですが、これからも読んで下さいm(_ _)m (2019年7月25日 7時) (
レス) id: 978af02bfc (このIDを非表示/違反報告)
さらだ油(プロフ) - まさかのとうらぶと獄都事変のコラボ！！しかも舞台はブラック本丸ですか！！これは非常に（自分にとっても）美味しいコラボですね！更新頑張ってください！！ (2019年7月24日 21時) (レス) id: 2b3f0fbf74 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：幸別愛友 | 作成日時：2019年6月20日 23時
