13話 ページ14
「さて、そろそろ本題に入ろうか」
産屋敷の言葉に御縁は今一度背筋を伸ばす。
すると、遠慮がちな声が御縁にかけられた。
「あの、御縁様…こちらをお返しいたします」
御縁が髭切を半ば強制的に渡した童だった。
『あぁ!!!忘れてた!!ありがとうございました!!そしてごめんね髭切!!!』
すっかり忘れていた。
太刀を握ると、脳内に髭切の声が響く。
"…………主"
お怒りである。
『……顕現させても?』
「うむ、産屋敷殿はしっかり審神者のことも理解してくれている。任務は刀剣男士も関わる可能性が高いから一緒に話をしよう」
『はい…………髭切』
御縁が名を呼ぶと桜が舞う。
「………源氏の重宝、髭切さ」
御縁の横には不機嫌な髭切が立っていた。
「あまね、どのような方がいらっしゃるんだい……あまね?」
産屋敷があまねに問うものの、あまねは冷や汗を流しながら俯いていた。呼吸が乱れている。
「…も、申し訳ありません」
「ありゃりゃ…もしかして」
僕の神気に当てられたかな?と髭切は首を傾げた。
「これはいかん。あまね殿は神職の出だったな」
『……髭切。神気を少し抜こうか』
御縁が髭切の手を握り、神気を抜き始める。
「おや、審神者はそんなこともできるのかい」
「普通の審神者にはできんよ、刀剣男士たちとの絆が強い御縁だからこそ為せる業だ」
しばらくするとあまねの呼吸は落ち着き、顔色も良くなった。
『あまね殿、大丈夫ですか?』
「はい…情けないところをお見せして申し訳ありません。ありがとうございました」
『いえこちらこそ、あまね殿のことを考えずに申し訳ありませんでした』
と言うと、髭切が頬を膨らませて僕が悪いみたいじゃないかとさらに不機嫌になった。
帰りにお菓子でも買ってあげよう、そんなことを考えていると
「さてさて、今度こそ本題だな!単刀直入に言う…
鬼の始祖、鬼舞辻無惨が時間遡行軍と手を組んだ」
『…………………!』
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柊(プロフ) - 江戸城産くむっぷるさん» わああありがとうございます、絶賛心が折れかかっていたので言葉が染みました…!ぜんぜん鬼滅感なくて申し訳ないです、頑張りますね! (2020年1月19日 22時) (レス) id: 9ff44349a6 (このIDを非表示/違反報告)
江戸城産くむっぷる - (''界''いらなかった…すみませんんんん) (2020年1月19日 17時) (レス) id: 704c3ea7dc (このIDを非表示/違反報告)
江戸城産くむっぷる - 我こそは世界で最も心やさs(( ああああー!!とうらぶと鬼滅のクロスオーバーだああああ!凄く嬉しいです!更新頑張って下さい!!応援してます! (2020年1月19日 16時) (レス) id: 704c3ea7dc (このIDを非表示/違反報告)
柊(プロフ) - まぴおろごん@通りすがりの黒魔道士Aさん» 続けて失礼します、ご指摘をくださるだけでなく応援の言葉をもくださってとても嬉しいです、歓喜の舞です!本当にありがとうございます、頭爆発させながら頑張りますね!!!!!! (2020年1月17日 19時) (レス) id: 9ff44349a6 (このIDを非表示/違反報告)
柊(プロフ) - まぴおろごん@通りすがりの黒魔道士Aさん» えっえっえっまって審神者としてあるまじきな間違いしてんじゃん嘘だろ私審神者辞めようかな!!!全国全世界の審神者の皆様に心よりお詫び申し上げます!!!そしてご指摘本当にありがとうございます!!!細かくて全然いいんです!ありがたいですすみませんでした!! (2020年1月17日 19時) (レス) id: 9ff44349a6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:柊 | 作成日時:2020年1月13日 4時