無感情少女は調査兵団に入団しました。~Part3~ (ページ5)

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64話ページ5

貴女side

今は亡き、恋人を＿＿＿

その瞬間、私の頭の中には断片的な映像が流れてきた。

泣きじゃくる子供。

大量の注射器や、薬。

血で汚れた壁や床。

そして＿＿＿＿＿＿血溜まりの中心に横たわっている愛する人。

血塗れの自分。

真っ赤に染まった左目。

そう。これは、私が壊れて……感情を無くした日の記憶。

貴『ウｯ……ｹﾞﾎｯ、オェ、ｹﾞﾎｯｹﾞﾎｯ!!』

途端に襲いかかってきた吐き気に我慢出来ず、胃液を吐き出した。

［………さなくちゃ……］

ワタシの声が聞こえたと同時に、ズキンｯ!と今までの比ではない頭痛がきた。

［殺さなくちゃ……!!コロシテヤル!!!］

貴『ｯ!』

ﾊﾟｷﾝｯ

私の中で何かが壊れる音が聞こえた瞬間……意識を手放した。

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ｶｲ｢あ゛ァ、やめ……ろ｣

ﾊﾟｷｯﾊﾟｷﾝｯ

貴『んｯ……』

カイの声と、パキパキと言う音により意識がフッと戻った。

すると、目の前には＿＿＿

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6m級の巨人が、カイを食べている光景があった。