うんどうかい2 ページ16
『おっしゃこいやぁ!!』
「待って、1人だけテンションが違う!」
「んはは!あいつガチすぎる!」
『オラいくぞテメェら!!』
しかし健闘むなしく接戦の末、全敗。
俺、ペケ、ンダホ、周りとの合わせが上手くいかず俺が単独で決めた点数以外取れなかった。
『………』
「そんなガチ凹みすんなよ…」
「ごめんねアイス…うまく取れなかった…」
『いや、違ぇんだ。ああいうのはお前らに合わせられてはじめて一端のボール運びなんだよ。俺が悪い』
次のドッヂボールは胸にボールが当たるとちょいとあぶないので俺は不参加。
反省も含めて少し外に出ることにした。
『………だァー!!!悔しすぎんだろちくしょー!!!』
物に当たる、ことは良くないのだが自分の不甲斐なさにイライラがおさまらず壁に頭突いた。
周りの力量を考えてあげられなかった、取れるパスを出せなかった、ゴールマンがキャッチできるシュートじゃなかった。
『クソッタレが…』
得意な競技でこれだけ上手くできないと流石に凹むものがある。
「まーまー、そんなに気ぃ張らなくてもいいんじゃない?」
『っ…カンタくん…』
うなだれる俺の横に座ったのは紛れもなく今試合に出てるはずのカンタくんだった。
『ドッヂは?』
「んー?抜けてきた。アイスくんが出てくの見えてさ〜」
『トミーさんかわいそ』
「はは、あいつは大丈夫だよ。さっきの負けは次に取り返せばいいんじゃない?俺チーム違うけど」
俺よりちょっと背の高いカンタくんはガシガシと頭を撫でてきた。
なんだろ、優しさに涙がこぼれる。
俺はそのままカンタくんの肩を借り、少しだけ泣いた。
『わるい、もうちょっとだけこうしてて』
「んー。いいよ、気が済むまでどーぞ」
赤くなった目が落ち着くまで、多分ドッヂの試合が終わるまで、カンタくんは隣にいてくれた。
俺はシルクがドッヂボールで優勝し、リレーに出る俺を迎えに来てるなんて知る由もなかった。
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ぐるり。(プロフ) - しみずさん» んわー!しみずさんありがとうございます!無意味なパート2ですが、今後ともよろしくお願い致します(ノ゚Д゚)ノ↑↑↑ (2018年1月13日 9時) (レス) id: d12cac2abb (このIDを非表示/違反報告)
しみず(プロフ) - わわわ、いつの間にパート2…!!続編おめでとうございます、これからもひっそりとファンで居させてください…!!無理のなさらない程度に更新ふぁいとです…!! (2018年1月13日 3時) (レス) id: 516966c55c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ぐるり。 | 作成日時:2018年1月12日 18時