おにぎり事件 ページ33
＊
「十代目が食わないんだったらオレもらっちゃいますよ」
「そーだな獄寺」
二人がツナの後ろから手を伸ばしおにぎりを口まで運んでいく。
ツナは必死に二人を交互に見つめ、目を瞑って二人の手からおにぎりを叩き上げた。
「食べたら死ぬんだぞ！！」
おにぎりは空中を高く飛んだ。その間にツナはリボーンにより死ぬ気になり鉄の胃袋になり、ポイズンクッキングを全部食べた。
一言「うまい！」と言った後「たりねー！」と叫びながらクラス全員分のおにぎりを食べた。
そりゃあもう、男子全員悲惨な悲鳴を響かせて、とても可哀想だった。
…もちろん私はこのことを知っていたので、部屋の端に避難していたため私の分のおにぎりは無事だった。
私はもとに戻ったツナのところへ行き、おにぎりをひとつ差し出した。
「沢田。これあげる。」
「く、黒川さん！あ、ありがとう…」
「それ、京子がつくったおにぎりだから味わって食べてね。」
「…えっ！！
そう実は、私はツナたちに渡す前に京子のおにぎりと私のおにぎりを交換していたのだ。
そして京子のおにぎりをツナから死守して、ツナに食べてもらおうと思ったのだ。
「沢田、京子のおにぎり食べたそうにしてたけど、ちゃんともらえるのか心配になって沢田の分取り置きしておいたんだけど…もうたくさん食べたしいらない？」
ツナにそう聞くと、本当に嬉しそうな顔をして泣きながら食べる！食べたい！食べさしてください！！と泣き付かれた。
ツナが泣きながらおにぎりを頬張る姿を眺めていると、後ろから山本に声をかけられた。
「黒川ー！オレにもおにぎりくれ！腹減ってんだよ！」
両手を顔の前で合わせてお願いしてくる山本。そういえば山本も一個も食べてないんだったな。
隣の席のよしみでおにぎりを恵んであげた。
「ははっ！ありがとよ！助かったぜ！」
山本はとてもツナと同じくらい嬉しそうにおにぎりを頬張っていた。
…そんなにお腹空いてたのか。
私は残りの一つを一人でもぐもぐと食べた。
他の人に渡すわけがないでしょ？
ツナと山本が全男子から羨ましそうな目を向けられているが、もちろん私は関せず。
とりあえず、京子のおにぎりをツナに食べさせてあげることはできたので満足。
ちなみに後日、このおにぎり事件のツナの食べたら死ぬんだぞ、発言はオレが京子からもらったおにぎりを食った奴はぶっ殺すぞゴラァ！と告白の言葉と勘違いもいいとこな噂が流れた。
＊
終わり
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まぶぴちょこ(プロフ) - 続きがとっても気になります！是非とも続きを書いてほしいです…いつまでも更新楽しみにしています (2022年4月15日 19時) (
レス) @page33 id: 045921842f (このIDを非表示/違反報告)
アル - あれま？終わっちった？？面白い！って思いながら読んでたらいつの間にか終わってました…是非とも続きを… (2020年8月16日 1時) (レス) id: 327b6bf4ac (このIDを非表示/違反報告)
リア - あーこういうのマジで好きです。 完結しちゃってますけどもう続きは書かれないのでしょうか…それだったらとっても残念です (2019年2月19日 15時) (レス) id: 8fad14733d (このIDを非表示/違反報告)
部久(プロフ) - 展開珍しくて面白いです。更新楽しみにしてます。頑張ってください (2017年9月4日 17時) (レス) id: 0d4f3869ed (このIDを非表示/違反報告)
アリーナ - 面白いです(o>ω<o)応援します(*´∀`*)ﾉ｡+゜*｡ (2017年5月11日 14時) (レス) id: 4a32832ed1 (このIDを非表示/違反報告)
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